●アスカを通して感じた事『新劇場版ヱヴァンゲリヲン:破』
やっぱり、見たくなって『新劇場版ヱヴァ:破』を見てきました。
2時間近い時間があっという間に過ぎていきました。
やっぱり今回の『破』は私は好きだなぁ~。
何回見ても楽しいし、感動する。
他のブログやサイトをのぞいても『アスカ原理主義者』(笑)の方々以外は基本的に概ね好評を得ているようですね(よかった)
ぶっちゃけ『綾波レイ派』の人には間違いなく心底喜ばれる作品に仕上がっていますね。
実は、私はこの『破』を1回目見終わった後、ものすごく面白かった、っという印象と同時に微妙な違和感を感じていたんです(全体的に優しく丸くなったキャラ達の事じゃないですよ)
「この映画、誰のためにあるんだろ?」
って思ったんですよね。
私っていつも二つの視点で見ている事が多いんです。
「感情的な視点」と「フラットに見る視点」(←「冷静」とはちょっと違います)
そして、その「フラットに見る視点」が一番反応したのがアスカの変化でした。
第8の使徒を迎撃した後にアスカは人寂しさを感じる様になりますよね?
実は最初見ているときには、そのまま物語のままに感じていたのですが、普段の自分であればアスカの心象の変化はたぶん唐突に感じたと思います(TV版を知らない初見の人も)
でも、見ているときにはごく自然な流れと感じていた。
「映画としての尺の問題」って言ってしまえば元も子もないのですが(苦笑)
自分の「感情的な視点」で見たときにあのアスカに違和感を感じなかったのは私が「アスカにそうあって欲しい」って願いを持っていたと思うんですよね。
「新劇場版ヱヴァ」を見に行った大半の人たちは何かしらの形でオリジナルTV版を知っています。
そして、壊れていくアスカを知っている。
「そこまで思い詰める必要はない。元気なアスカでいて欲しい」
って思いがTV版を見た人々の意識が私同様みなさんにあると思うんです。
よくアニメやドラマや映画にしても「ご都合主義」って言葉が現れます。
人の生き死にを自由に操作できる物語作りは常にそう呼ばれる危険をはらんでいます。
そのため、物語を紡ぐ人たちは、見る人たちにドラマをリアルに感じてもらうために感情の変化を順序立てて描いていくんですね。
でも、それをやらなくても許される場合があります。
それは「見る人に望まれる物語の展開」(これはスピルバーグ監督の映画に良く現れますね)
見る人がそうあって欲しい、って願う展開を作り手があえて描くのです。
でも、これは物語作りの基本でもあります。
アスカの話に戻りますが、彼女は「第8の使徒迎撃作戦」にて一人では完遂できない事もあることを知ります。そして、一人では出来ない事も協力して行えば出来る事を実感します。
そこにはわずかな時間でもコミュニケーションの上で物事が成り立つ事もまたアスカは実感します。
アスカは一人で生きていた。一人で物事をすませる事が出来た。
しかし、アスカは自分の中にぽっかりと空いた穴に気づいていなかった。
「寂しさ」という穴に。
それに気づかされて、彼女が求めたのは穏やかなやさしいシンジくんの存在でした。
シンジくんの隣に寝る事でアスカはささやかな安息の時間を得る事が出来ます。
でも、私が思うにこれだけのアスカの心理の変化を描くにはやはり映画は時間が短すぎた。
でも、自分が映画を見ているときに違和感なしにそんなアスカを見る事が出来たのは、
「アスカにそうあって欲しい」
って願いが自分にあったからと思います。
TV版の彼女は不幸でしたからね。
初見の人には唐突でも、アスカと長いつきあいになってしまった人たちには望む物語になったと思います。
だから、この「新劇場版ヱヴァンゲリヲン:破」は旧来からのファンのための映画だと思うんですよね。


コメント
どうもこんにちは、自分はPhantom好きでこのサイトにはちょくちょく足を運んでコメント拝見させていただいてますw。
自分はとくにアスカファンというわけではない(そのつもり)ですが、1回目破を観たときはあまりのショックに3号機の話以降しっかりと話を見れてなかったので2回映画観ました。
2回目は冷静さを欠かさずしっかり見ることができたんですが、やっぱりアスカには幸せになってほしいと心から思いましたwww
長文失礼しました、また来ますv
P.S 個人的に今はミサトさん好きです
Posted by: 通りすがり | 2009年7月 6日 19:32
いらっしゃいませ。
返事が遅れてごめんなさいm(_ _)m
>どうもこんにちは、自分はPhantom好きでこのサイトにはちょくちょく足を
>運んでコメント拝見させていただいてますw。
ううぅ、ここ最近体力的なものと、精神的なものと、ヱヴァに走ってしまった事でPhantomが一番割を食っちゃった格好になっています。
これはもう、ごめんなさいとしか言いようのない状況です。
ホント申し訳ないです。
>2回目は冷静さを欠かさずしっかり見ることができたんですが、やっぱり
>アスカには幸せになってほしいと心から思いましたwww
今回アスカは他人を思いやるホントに良い子になっていましたもんね。
応援したくなります。
ただ、シンジくんはレイにキープされちゃいましたけどね(笑)
>長文失礼しました、また来ますv
またいらっしゃって下さい♪
>P.S 個人的に今はミサトさん好きです
ミサトさんはいい人ですし、中の人の三石琴乃さんの演技も光ってましたね。
Posted by: A-MIX管理人:ゆたか | 2009年7月12日 23:51
ゆたかさん、こんにちは!
>「そこまで思い詰める必要はない。元気なアスカでいて欲しい」
そうなんですよね~。
尺の短さを、視聴者の思い・希望が埋めたのでしょうね。この考察記事、実に納得いたしました。
TV版・旧劇場版のアスカは不幸過ぎました。生い立ちから。そんなに頑なに生きなくてもいいのにとよく思ったものです。また、アスカ原理主義者の人達の考え方って、病んだアスカにシンパシーを感じるのでしょうね。
>初見の人には唐突でも、アスカと長いつきあいになってしまった人たちには望む物語になったと思います。
客層に中高生が多くみられましたが、彼ら(彼女ら)はアスカの意識の変化が唐突に思えたかもしれませんね。中学生達は当時の盛り上がりを知らないからなぁ~。
Posted by: ひろし | 2009年7月18日 12:14
ども、ここ最近活発にコメントを下さるひろしさんに返事を書くのが楽しいですね。
体力的に遅めの返事になっているのが心苦しいのですが(苦笑)
>尺の短さを、視聴者の思い・希望が埋めたのでしょうね。この考察記事、
>実に納得いたしました。
物語としては別でも「心はつながっている」のが今作『新劇場版ヱヴァ』と私は思っています。
今回のヱヴァは活発な明るい作品であると同時に「癒しと贖罪」の物語でもあると思います。
面白いのが癒しの対象が旧作を見ていたファンだけでなく、オリジナルを作っていたスタッフもまたその癒しの対象になっていた事。
古い話で恐縮ですがTV版Zガンダムでシロッコに正常な意識を吹っ飛ばされたカミーユが続編ZZのラストでで正常に戻った事。
これは続編を作るためとはいえカミーユに申し訳ない事をしたとスタッフがZZ本編とは関係なしに映像化して盛り込んだとの事。
それと同じ事を私はこの『新劇場版ヱヴァ』に感じます。
ひろしさんもお気づきでしょうけど、私の考察はあくまで私の思うところであり、また正しい訳でもありません。
そこには私というフィルターがかかっていますし、エヴァへの想いもありますから。
ただ、幸いな事に私とひろしさんの感性は近いところにある様なので私の言葉も受け入れてくれると思います。
私は同じ事に対し違う考え方と出会ったら私は即座に疑問を呈します。
「それはこういう事何じゃないですか?」
って穏やかな言葉でね。
だから、ひろしさんにもお願いしたいのです。
もし、私が踏み外した様な言動に陥っていたら、即疑問を私にぶつけて欲しいのです。
ひろしさんのお言葉でしたら私は素直に聞けますから。
>TV版・旧劇場版のアスカは不幸過ぎました。生い立ちから。
>そんなに頑なに生きなくてもいいのにとよく思ったものです。
>また、アスカ原理主義者の人達の考え方って、病んだアスカにシンパシーを
>感じるのでしょうね。
「ああぁ、アスカは僕の知っているアスカじゃないんだ」
って言葉をどこかのサイトで見ました。
しかし、死に至る病に向かうアスカを、戦いに負けて八つ裂きにされるアスカを、生き延びてもシンジくんを受け入れないアスカをみんな見たいのか?
私にはよく分からないし、理解できない。
ちなみに微妙なネタですがニコニコ動画にアップされていた【ネタバレ】総統閣下は『ヱヴァ:破』に ご不満なようです」が妙に面白いです。
総統閣下は今回のヱヴァの「ファミリー映画化」に大変激怒されるものの、アスカのサービス精神にいたく感動されるというもの。
洋画の嘘字幕シリーズですが、出てくる言葉がそこかしこにツボを突いてて『新劇場版ヱヴァ:破』を見た人ならかなり笑える作品になってます。
あ、ちなみに紹介しているURLはニコ動アカウント無しで見れるものです。
一度ご賞味下さい(笑)
>客層に中高生が多くみられましたが、彼ら(彼女ら)はアスカの意識の変化が
>唐突に思えたかもしれませんね。中学生達は当時の盛り上がりを知らないから
>なぁ~。
私が一番不安なのは、あのアスカの行動を唐突なものと見ない可能性がある事。
つまり「作品を見て実は作品(の中)を見ていない」場合はあり得るんですね。
表層的なものに終始して、その描くもの、その気持ちを理解しないまま見終わる事も多いと思います。
今回の『新劇場版ヱヴァ』に仕込まれたものを見ればあらゆるものが見えてくるはずなのに、それが見えていない。
そう言う人々に今回のヱヴァの批評はして欲しくないですね(あくまで個人的心象です)
Posted by: A-MIX管理人:ゆたか | 2009年7月20日 14:56