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2009年5月31日

●Phantom - Requiem for the Phantom - 第8話 「急変」 レビュー

行こう、アイン。一緒に……

このレビューはネタバレです。ご注意ください。

何かが動き出した。
物語とアインとツヴァイの関係がある意味安定してきたところで怒濤の急展開が待受けます。
しかし、ここに至るまでのそれぞれの確執、そして存在の重さはしっかり描かれているんですね。
Phantomのシリーズ構成の確かさを感じます。

自分が運命の転換期にいる事を知らないツヴァイ不可思議な命令のダブルブッキングのため、アインはサイス=マスターの命令で支援任務に。
ツヴァイはリズィの代理でクロウディアの自宅警護に向かいます。
ツヴァイはクロウディアに向かって言います。
「護衛の任を解いてください。ミズ・マッキェネン。大事な用があるんです」
アインは一人で襲撃チームの支援をしている。あまりにも危険すぎる状況です。
これは過去へのパスポートよ焦る気持ちのままツヴァイは任務解除をクロウディアに願い出ますが、クロウディアは見透かした様に意外な事を言います(もっとも、この騒動の張本人だったルするのですが)
「それ以上に大事な用があると言ったら?」
そして、ある物を手にします。ツヴァイは驚愕します。
それは日本国発行のパスポート。
「そう、これは君のパスポート。本当の君が、過去が、ここにある」
しかし、パスポートを持つクロウディアの瞳は怪しげな色に光っていました。

この作品は車関連の描写が素晴らしい。同じ頃、アインは目的地に向かって車を走らせていました。
車の中でアインは隠れ家から出るときのツヴァイとのやりとりを思い出していました。
『アイン、気をつけて』
現実の中で命のやりとりをする二人に気休めはいらない。
でも、二人は互いの無事を祈る言葉を口にします。
それがさり気なく出来てしまった。
二人はそれぞれが思う以上に互いを重い存在と受け止めていると思います。
そして、自分たちが大きく運命を狂わされてしまう事を。
『知らなかった』
『分かるわけがない』
『これから起こる運命も』
『未来なんて…』
その運命は、二人にとっては過酷なものとなります。

ツヴァイは凄腕の暗殺者でも、精神の器は10代の少年でしかない。クロウディアはツヴァイにとって決定的な精神的ダメージを与えるパスポートで彼をなぶります。
「見ていいのよ。過去を取り戻すのが怖い?」
「僕はこれまで、組織に命じられるまま人を殺してきた……」
自分を知れば罪の意識にさいなまれるかもしれない。
未知の恐怖感がツヴァイを包みます。
若い男を落とすのは簡単しかし、そんなツヴァイの動揺を見て取り、クロウディアは自分の側に引き込むべく言葉と抱擁で怪しく彼を誘います。
「だからこそ取り戻して欲しいの。本当の自分を。自らの意志で」
「意志……」
暗殺マシーンとして機械的に暗殺任務をこなしてきたツヴァイに「意志」と言う言葉は甘美なものに感じました。

私はただ、仕事をこなすだけアインは既に襲撃チームの支援準備を整えていました。
「距離249ヤード。南から断続的な強風」
後は襲撃チームの作戦開始を待つだけでした。
ツヴァイは恐る恐る自分のパスポートを受け取っていました。
「本当の自分に戻って、その上で受け入れるのよ。ツヴァイとしての自分を」
しかし、ツヴァイはここに来て怒りを感じます。
「勝手な事を、記憶を奪ったのはあなたたちだ。この手を血に染めさせたのもあなたたちだ。それを今度は……」
本当の事をいうとね『信頼』と言う言葉はこの世に存在しないのよ。クロウディアはツヴァイに体を密着させ、語りながら怪しく指を這わせてツヴァイを「落とし」にかかります。
「変革よ。組織は近々生まれ変わるの。その時に、ツヴァイ、君が欲しい。でも、どんなに実力があろうと、ただ命令に従うだけのお人形さんはいらないわ。私が欲しいのは同志。信頼できる部下。自らの意志で私についてきてくれる者」
「過去を知ったら、僕は僕でいられる自信が……」
その指先一つで軽く人を殺せるツヴァイも、今はクロウディアに為す術もなくその心をいい様に揺さぶられていました。

一方待機しているアインはそのスコープから意外な人物を見つけます。
同じインフェルノに属しているリズィです。
彼女はインフェルノが仕切っているコカイン取引の立ち会いに来ていたのです。
つまり、アインと彼女が支援する襲撃チームはインフェルノを攻撃する事になるのです。
リズィを捕捉でも、関係ない。ターゲットは敵。
しかし、彼女の価値観は違っていました。
「任務は襲撃のバックアップ。今いる人たちがターゲット」
アインが作戦を確認した直後、襲撃チームが一斉にコカイン取引現場を襲撃します。
「積み荷が!」
リズィは急ぎ積み荷を守ろうとしますがそれをアインのスナイパーライフルが阻止します。
積み荷を乗せたトラックが奪われます。
そのトラックの運転席には梧桐組の若頭 梧桐 大輔とその舎弟の志賀が乗っていました。
リズィは自分がクロウディアに裏切られている事をまだ知らないありゃ、お二人さん襲撃チームにいたんですね。
「やったぜ!」
「まだ早いですよ兄貴」
「いいから飛ばせ!」
マズルフラッシュやライフルの反動の描写が地味だけど良い感じのカット梧桐組に恩を売り、彼らを後ろ盾にインフェルノにおける自分の地位を向上。合わせて潜在的な敵であったサイス=マスターと、その「武器」であるアインの抹殺。
ツヴァイを状況的袋小路に追い込み自分の側に引き込む。
クロウディアの考えた筋書き通りに事は進んでいました。
アインは単身残り、襲撃チームの脱出を支援していました。
「私らを釘付けにするために、度胸あるじゃない」
リズィは身動きの取れない状況を打破すべくまずスナイパーから片付ける事にします。

そんなリズィ達とアインとの激しい戦いを演じているとき、ツヴァイは絶望的な精神状態に陥っていました。
パスポートを開く事に躊躇するツヴァイの目の前で、そのパスポートをクロウディアは開きます。
その中に安寧な表情の自分(写真)がいました。
その脇にある名前は『吾妻 玲二』でした。
何も知らなかった頃の自分体に染みついている間違いない自分の筆跡
「名前を口にして」
クロウディアの誘いのままにツヴァイは、
「吾妻玲二……」
サイス=マスターが薬物による洗脳で封印していたツヴァイの過去の記憶が巨大な本流となって彼の中に流れ込んできます。
そして、アインとの出会いも思い出します。
全てを、思い出した。「そうだ、僕は、旅行先で、そして……」
アインに捕まり、暗殺者の教育を受け、そして人を殺した。
欠け落ちていた記憶が全て埋まり、吾妻玲二は残酷な形で自分を取り戻します(一応便宜上、意味的な事も含めて彼の事をツヴァイと書き続けます)
ツヴァイは平和な一般人、吾妻玲二として今までの業の深い罪を受け、感じ、力なくその場で跪きます。
自我崩壊瀬戸際のツヴァイ「何人も、何人もこの手で……僕はただ、生きたくて、忘れたままでよかったのに……」
「言ったでしょ。ただの人形はいらないって。覚めるのよ、夢から。君は君に戻る。過去も罪も全てを受け入れ、そして向き合うのよ。自らの意志と……吾妻玲二」
サイス=マスターは薬物による洗脳で人を操りますが、クロウディアは人の心の弱い部分を突き、その心の隙間を狙って人を操ります。
二人ともろくな死に方をしない所行です。

リズィは遮蔽物として列車を盾にして距離を詰めていました。
そして彼女は初めて知ります。
自分の戦っている相手を、
「Phantom!?サイスの野郎!」
任務終了。今から撤収に入る。Phantomが相手とはね。
実はこの件に関して言えばサイス=マスターはクロウディアの罠にはまっていたわけですが、リズィ自身はサイス=マスターをかなり嫌ってましたから、この状況、リズィ視点でもかなりハマって見える状況だったんですね。
しかし、悲しいかな親友と思っていたクロウディアにリズィは裏切られていたわけなんですよね。
利害と裏切りが交錯する世界に真の友人はあり得ないのです。

やがてあなたは私に服従するわ。クロウディアのツヴァイへの怪しげな誘いの言葉は続いていました。
「どうしろと、僕に……」
「私に付いてくるのよ、玲二。君自身の意志で。ここには君の力を必要としている者がいる。君の居場所はここにある。その手を更に血に染めて、重い罪を私と共有してくれるなら君に素晴らしい現実を与えると約束するわ」
ツヴァイは虚ろな目でクロウディアの甘いささやきを聞いていました。
「ただし、これは強制じゃない。君はもう一つの選択をすることも出来る」
「もう一つ……」
ツヴァイはクロウディアに精神を翻弄されています。さぁ、来なさい。私のもとへ。
クロウディアはそれが出来ない事と知っておきながらあたかもツヴァイの自由選択を尊重する口ぶりで話します。
クロウディアは確信していました。
思い悩む事はあっても、かならずツヴァイは自分の手に落ちると。

その頃アインは作戦終了と判断。
撤収にかかりますが追っ手に阻まれ反撃しながら逃げていました。
マズルフラッシュの中のなんだか可愛いアイン。リズィの姉さんの銃は大口径のロングノズル
日本に帰してくれる。それはあり得ない……あなたを日本に帰すなんて嘘ぴょん(笑)
「!……日本に、帰る」
「君が自らの意志でそう望むのなら特別に計らうわ。君は疑うかもしれないけれど、私は本気よ。本当に帰してあげる、故郷に。私が欲しいのは、あくまで意志を持った部下だから」

一方リズィはアインを倉庫内に追い詰めていました。
以前なら相手の言葉に反応するアインではなかった。「サイスの命令だろうが『人形』もそこまでにしとけ。逃げられやしねぇぞ。よく考えろ。あの蛇野郎はどうせお前を捨て駒の様に使っているだけさ」
以前のアインなら、こんな言葉に惑わされる事はなかった。
ツヴァイと共に過ごす中で彼女の中にも揺らぎが生じていたのです。
それが彼女の反応を鈍らせる事にあります。
リズィも手練れのガンマンなのです。
アインはリズィの銃撃を受けてしまいます。

僕はどうすればいい。どこに行けばいい。ツヴァイはクロウディアの屋敷を出て、あてもなく車を流していました。
考える時間が欲しかったのです。
自分の選ぶ道を。
「日本に……戻る」
『君にとっては大きな選択よ。時間をあげるわ。一人で考えて』
クロウディアから与えられた時間はツヴァイにとっては辛い苦悩の時間でした。
やがてツヴァイは街中で公衆電話を見つけます。
家に、電話を……それに押し慣れた番号を押します。
自分の、自宅の番号です。
『はい、吾妻です』
母親でしょうか、女性が電話に出ました。
懐かしい声にツヴァイは激しく動揺します。
一言何か言えば状況は変わっていたかもしれない。
助けを求めればパスポートを持っている今、国家が自分を守ってくれる。
『もしもし?もしもし?……』
故郷は、あまりにも遠すぎる。ツヴァイは最後までその声に応える事が出来ませんでした。
「戻れるわけが、ない……」
自分はあまりにも人を殺しすぎた。あまりにも罪が深すぎる。
平和な日本の、自分の家に帰れない。
自分は変わりすぎた。
その平和な世界に、馴染む事なで出来るはずがない。
ツヴァイはただ、涙するしかありませんでした。

始末は付けなきゃね。「捜せ!」
アインはリズィからの一撃を受けていたものの、その場から逃げおおせていました。
ツヴァイは考えをまとめるために全ての始まりの場所に行きました。
自分が普通の人間から暗殺者に生まれ変わった場所。
あの廃工場でした。
寝泊まりしていた部屋に入ると、そこはおびただしい血が流れていました。
反射的に銃を構えるツヴァイ。
人の気配が……なぜかアインがそこに……
しかし、彼がそこで見たのは銃撃を受け、出血のために息も絶え絶えのアインでした。
「アイン、どうして?」
「私を殺しに来たの?」
「どういう事だ?」
疑問に疑問がぶつけられる。
さすがにアインも大量の出血には勝てなかった。今ひとつ状況が飲み込めていないツヴァイ。
アインはツヴァイの自分に向けられる戸惑いの表情を見て取ります。
ここまで来ても状況を冷静に分析できるアインは悟ります。
「何も知らないの?なら、早く組織に戻りなさい。あなた一人なら、まだ……」
アインはそこまで言って意識を失い、倒れます。

苦しむアイン。ツヴァイはアインをベッドに寝かせます。
アインは腰に一発受け、その弾丸はまだ体の中に残っていました。
苦しそうにあえぐアイン。
「アイン……」
その時、ツヴァイの携帯が鳴ります。
「僕です」
「急変よ。サイスが組織を裏切った。Phantomを使い、インフェルノの積み荷を襲撃して。サイスは早々に雲隠れしたわ。Phantomも同じく逃走。ただPhantomはリズィの銃弾を受けて。組織は今全力を挙げて二人を捜索中よ。どちらもまだ見つかってないわ」
アインは僕の側で、死にかけている
その表情、まさに悪女の感のクロウディアこの時初めてツヴァイは自分が最悪の状況に置かれている事を知ります。
リズィに撃ち込まれた弾丸に苦しむアインの側で。
「君にも裏切りの疑いが出てるけど、私ならどこにいたのかを証明できる。考えてる時間はなくなったわ。すぐに決断して。私の元へ来るか。それとも……」
ツヴァイに決断を迫るクロウディアの口元はゆがんだ形で笑みを作っていました。
「ただこれだけは言っておくわ。サイスとファントムは私たちの敵よ。『向こう側』に付くのなら、組織はあなたを……」
ツヴァイはまさに袋小路に追い込まれていました。

アインの容態に狼狽えるツヴァイ絶望的な状況でしたが、ツヴァイにとっては死にかけているアインを助ける事を最優先にしました。
「血が止まらない。弾が抜けていないんだ。どこか医者に、あぁダメだ。おそらくどこの病院も組織の手が……」
ツヴァイはかなりの人間を殺してきましたが、その本質は優しい少年です。
死にかけている自分の半身とも言うべきアインを、組織の論理だけで見捨てる事は出来なかったのです。
苦痛にあえぐアインを見てツヴァイは決断します。
「やるしかない」
ナイフを消毒。着衣を脱がせる(状況によっては衣類を患部を中心に切り開く場合もあります)
今は、やるしかない今は、アインの精神力だけが頼り。
ツヴァイはアインを中から苦しめている弾丸の自ら摘出するべく準備します。
ナイフをランプの火で熱します(消毒の意味)
麻酔無しの弾丸摘出。アインにとってかなりの苦痛を伴います。
ツヴァイのささやかな気遣いで苦痛を少しでも和らげるようにとアインの口にハンカチをくわえさせます。
知識としては知っていても、初めての弾丸摘出にツヴァイは緊張します。
銃創を切り広げ、その中に指をもぐり込ませる。
ツヴァイがアインの腰の中にもぐり込んだ弾丸を探すうちにアインは苦痛に耐えきれず悲鳴を上げます。
苦痛の中でもアインは涙を流さない。腕に伝わるアインの苦痛。
アインの悲鳴に心を痛めながらもツヴァイは処置を続けます。
事ここにいたってツヴァイ自身の躊躇する心がこの処置の最大の障害となります。
そして、処置はなんとか成功裡に終わります。

このアインを抱きしめている行為が、ツヴァイの決断を促す。ミネラルウォーターを飲み、一息つくツヴァイ。
やっと苦痛から解放され、アインは静かに眠っていました。
「頑張ってくれ、アイン」
ツヴァイは出血に伴い、冷え切ったアインを毛布でくるみ、自分の人肌で暖めます。
ツヴァイのアインを助けようとするこの行為は恋愛感情から発したものではなく、彼女の死が自分の死と等価である感覚を彼は感じていたのです。
「死なないでくれ、アイン」
ツヴァイはアインの包囲網が狭まってきている事は承知していましたが、彼は処置直後では危険と考え、その場から動こうとはしませんでした。
事実、インフェルノは総力を挙げてPhantom=アインを探していました。
今作品最強の悪役に上り詰めたクロウディア。まだアインを見つけられない捜索チームの不首尾にリズィは苛立っていました。
そして現在目下行方不明扱いのツヴァイの裏切りの可能性を考えたリズィにクロウディアは事も無げに言います。
「その時はリズィ、あなたは彼を始末して」
クロウディアの価値観は二つしかありません。
『利用できるか出来ないか』
こんな生き方をしている人間は、まともな死に方を迎える事はないでしょう。

探索包囲網が縮められていると感じながらも、アインのためのその場から離れられないツヴァイは、彼女の冷たい肌を感じながら図らずも考える時間を得ていました。
ツヴァイは寝息を立てるアインに語りかけます。

アインにこんな風に話しかけるのって今まで無かったね。「アイン、実はさアイン。今夜ミズ・マッキェネンにパスポートを渡されたんだ。僕のパスポート。それで何もかも思い出した。生まれ故郷の事。家族の事。僕には帰る場所があったんだ。名前も思い出したよ。僕の名前は玲二、『吾妻 玲二』ツヴァイなんて味気ない名前より随分マシだろ?でも何でだろ……あんまり嬉しくないんだ」
何も知らず平和に暮らしていた頃から隔絶してしまった今の自分。
「もぅ、あの頃の僕じゃない。あそこに帰っちゃいけない人間なんだ」
そして、ツヴァイは現実の、今これからの事に考えは進みます。
「組織に戻るしかないのか。アイン、僕と組織に……」
今は安らかなアインの寝顔アインを連れて組織に戻る事を考えるツヴァイでしたが、先の電話でクロウディアは明確にアインをサイス=マスターとつながった敵と見なし、それに組みすればツヴァイさえも殺す対象になると明確に答えていました。
「ダメだ。アインは……」
組織に戻ればアインは確実に殺される。
「なら、アインを残して……僕だけ戻る」
追い詰められた者の心理です。
アインを残してでも生き延びたいというツヴァイの心に隙間に入ってくるものがありました。
それはこれまでのアインと過ごした思い出と言ってもいい記憶。
生き延びる術を徹底的にたたき込んでくれたアイン。
そして、偽りでもショッピングモールで見せたあの女の子らしさと眩しい笑顔。
彼女のおかげで僕は生き延びている。これが本当のアインじゃ……
アインも少しずつ変わっていった。アインの心の奥底にある風景。
あのとき一緒に行ければ……「あなたもね」アインは変わった。
共に暮らしているうちに少しずつ変わってきた彼女。
彼女の内側に触れたかもしれない故郷の記憶と思われるアインの夢。
「アイン、気をつけて」
「あなたもね」
そして、二人の運命が大きく変わってしまった今夜の別れ際、気休めの言葉が出るくらいに変化していた二人の距離。

僕はこんな野良犬の様な生き方は認めない。「僕たちは名前もなく、『数字』だけを与えられて、ただコマの様に使われ、捨てられて……冗談じゃない、冗談じゃない。こんな意味のない生き方なんて……」
自分の強いられている不条理な生き方にむなしさを感じているとき、ふとツヴァイの手を触れるものがありました。
まだ、意識がもうろうとしているアインの手でした。
「!……」
アインの目はまだ焦点を結んでおらず、無意識の反応でした。
まだ、体の内側から来る苦痛にアインは耐えている様でした。
「アイン?」
君を助けられるのは僕だけだ。アインは朦朧としていましたが、耳から入る情報は覚えていたのです。
ツヴァイにとって確かな事は今抱きしめているアインは生きている。そして、彼女を助けられるのは自分しかいないという事。
「アイン、今君を守れるのは僕だけだ。見捨てない。絶対君を組織に渡したりしない。逃げよう、二人で。この街から、インフェルノから」
ツヴァイは少し休んだ後、アインを着替えさせ、彼女を車に乗せました。
痛みの影響かアインは少し苦悶の表情となっていました。

人は守るべき人を得たとき、強くなれる。

しかし、彼女は生きている。
そして、助けなければならない。
絶望的な状況でツヴァイを強くしているのは無力な存在となったアインだったのです。
「行こう、アイン。一緒に」
ツヴァイは一直線に延びた道路を走ります。
絶望的な状況での、逃避行でした。

あてのない、逃避行の始まり

急転直下の展開でしたね。
ツヴァイの想い、そして決断。
しっかりと描かれています。
今まで時間をかけてアインと過ごした時間を、そしてそれぞれの心理も丁寧に描き、ここに至るまでの展開を一切のぶれなく描いている。
所詮人間は感情の動物で、ツヴァイがアインを抱きしめながら考えを巡らせていて、彼女の肌から伝わるわずかな温もりがツヴァイの感情を揺り動かします。

そして、この手はまた離れる事になる……

そして、何より自分をこんな不条理な状況に追い込んだ事への恨みもあります。
生き延びるための打算より、感情が勝った事を、このPhantomでは丁寧に描いてくれた。
これは嬉しいですね。
しかし、アインはまだアインですし、ツヴァイはままならない運命に翻弄されます。
Phantomはまだ、私たちを楽しませてくれますね。

●Phantom - Requiem for the Phantom - 第7話 「過去」 レビュー

私だって、本当は故郷が欲しい。故郷が知りたい……

このレビューはネタバレ全開です。ご注意ください。

このTV版Phantomは黒歴史であるOVA版と違い、かなり原作ゲームに敬意を払ってそのストーリーを追っています(違うメディアなので表現は違う箇所もありますが)
実は公式サイトに10話までの簡単なストーリーも載っています。
そこで確認できたのが、3部構成であるPhantomの第1部は10話までであり、そこに至るまでの急変は実は今回7話からスタートします。
別離と邂逅を繰り返すPhantom二人の物語の『最初の終わり』が始まります。

どうやらインフェルノの息のかかったレストランなのか、店内はクロウディアとサイス=マスター二人っきりのディナーです。
話題はクロウディアからサイス=マスター個人的な作戦の依頼。
「私の個人的な点数稼ぎだ」
それはクロウディアの個人的な組織内でのポイント稼ぎのため。
「予期せぬ功績を挙げて上への貸しにするわけですな」
美人と食事をするのは楽しい。蛇男と食事をするのは虚しい(笑)
暗躍する事が元々得意なサイス=マスターはクロウディアが分をわきまえた依頼と考え、依頼を受けます(上司からの依頼ですので断る理由もありませんが)
そのため、サイス=マスターはインフェルノ組織内にも分からぬ形で極秘にPhantomを動かす事にします。
今や上司であるクロウディアをも凌ぐ存在となったサイス=マスターへの、クロウディアの静かな一手でした。

アインって他の私服はないのかなぁ翌朝、朝食の準備をしていたアインとツヴァイの隠れ家に一本の電話が入ります。
「誰?」
「パートタイムのシフトチェンジ。今から来れないかって」
サイス=マスターからのものでした。呼び出しはアインだけ。
「送っていく、今日は運転の練習に出るつもりだったし」
「必要ないわ」
「一緒に住んでいるカップルなら、それくらいするだろ?」
「そうね」
ウェルダンが好みならそのままにしとけば?(笑)アインを説得するには仕事の延長線上で語れば良く、ツヴァイもなかなか分かって来ているようです。
その時、西海岸における中国系マフィアと日系マフィアの抗争がTVで報じられます。
「気をつけて」
「大丈夫。巻き込まれ様なヘマはしないよ」
アインの指摘は別でした。アインの視線の先にあるものはフライパンにかけっぱなしで焦げる寸前の目玉焼きでした。
「ぼや騒ぎでここを悟られたくないわ」
「ああぁ、あぁ……」
これはこれでありな焼き加減(笑)こりゃ面目ない
このシーンはPhantomでは珍しく日常的なほほ笑ましいシーンなんですよね。
先のシーンでのアインを車で送ると言ったツヴァイの心遣い。それを理屈の上でとはいえ承諾したアイン。
アインとツヴァイの間は最初の頃の緊張感を帯びたものから幾分柔らかいものになっていますね。

アインと楽しいドライブだったのに……アインを車に乗せ、送ろうとした矢先、クロウディアが自慢のフェラーリ・F40に乗ってやって来ます。
「出かけるところ?」
「ミズ・マッキェネン!?」
「よかったら付き合わない?」
クロウディアも人が悪く、アインが車の中で待っているところを見れば公私問わず二人がこれからドライブに行くのは明白です。
「申し訳ないのですが、僕は運転の練習をしないと……」
「なら、これで(F40)ですればいいじゃない」
ツヴァイにご執心のクロウディアアイン、やっぱりそのスカートは短いと思うよ(笑)
クロウディアのツヴァイが押し切られるのを見てアインは車から降ります。
「歩いて行くわ」
このシーンって何となくアインが煮え切らない態度のツヴァイに愛想尽かして自分で行っちゃう感じなんですよね。
二人だけの、柔らかい時間に割り込んでくる女、クロウディア。
アインにとっては常にパートナーのツヴァイを前触れも無しに取り上げていくクロウディアは嫌な存在なのかもしれませんね(等のアインはツヴァイをどう考えているかというと、ちょっと謎ですが(笑))

とにかくじゃじゃ馬は乗りこなすのが難しいツヴァイはクロウディアに慣れないじゃじゃ馬のF40のハンドルを預けられ、パシフィック=コースト=ハイウェイ(PCH)を走ります。※原作準拠
「どう、この車。気に入った?どこまでも行けそうな気がするでしょ。世界の覇者にでもなった気がしない?」
「まさか、振り回されるだけですよ。こんな……」
何となく、今の二人の関係みたいなやりとりです(笑)
クロウディアは無謀なイタズラをツヴァイにします。
運転に集中しているツヴァイの太ももを軽く掴んだのです。
「!?」
命がけのイタズラ(笑)はぅ、そこ敏感なんです!(笑)
クロウディアからの思わぬセクハラに(笑)ツヴァイはハンドル操作を誤りF40は派手にスピンします。
しかし、ツヴァイは持ち前の反射神経で何とかガードレール寸前でF40を止めます。
「よく止めたわね。そう少しで全てが終わるところだったわ」
クロウディアさん、アンタのせいでしょうが!!って冷静なツッコミは置いておいて(笑)
「終わる。終わるものなんて何も無いですよ。僕が死んでも『人殺し』が少し減るくらいで……」
ツヴァイは今まで殺してきた人々を思い出していました。
最初に手をかけたウォレス、対抗マフィアの子供というだけで殺さざるを得なかったデューク。
他にも沢山、ツヴァイは、人を、殺してきました。
彼女の本意は別のところにある「ダメよ。きみは無駄に死んではダメ」
ってもう一回言うけどF40のハンドルを握っていたツヴァイを殺しかけたのはクロウディアの姉さんですぜ(笑)
「死に場所は私が決めてあげる。私の信頼を得た男には、その資格があるの。出して、走り続けるのよツヴァイ」
独善的なセリフですが、つまりクロウディアは『勝手に死ぬな』と言っているわけですね。
何かとツヴァイに目をかけ、励ましているているクロウディアですが、彼女はかつてツヴァイに自由なものの一つとして『スピード』を上げました。
しかし、彼女の生き方を見ると、私には生き急いでいるようにしか見えませんでした。

同じ頃、アインはサイス=マスターと合流し、作戦指示書の入ったCD-ROMを受け取っていました。
「予定外の任務だが、まぁパートタイムだとでも思えばいい」
「はい」
「クロウディアはツヴァイにご執心の様だが、寝取られる事など内容にな」
いえ、サイス=マスター彼はクロウディアにきっちり食われました、ってお下品な話は出ませんが(苦笑)この言葉はアインの琴線にかすかに触れます。
「例えそうなったとしても問題はありません。任務の遂行にツヴァイの存在は絶対ではありませんから」
「そうだな、元々ツヴァイとのコンビは偶然の産物でしかなかった」
「……」
アインとしての答え……そして、個人的な反応
この時アインはサイス=マスターに見えないところでこの一言に反応していました。
ツヴァイ。
もう一人の自分。
自分の手で作り上げてしまったもう一人の暗殺者の自分。
彼の暗殺者として駆け足に生きる姿に、自分を重ねてしまった。
彼を通して暗殺者ではない真の自分を見て、その苦痛に耐えられなくなるのではないかとの思い。
出会いは確かに偶然であった。
しかし、アインにとって今のツヴァイの存在はそんな言葉では片付けられない存在の重さがありました。

原作ではツヴァイはF40を楽しんで乗りこなします一方ツヴァイはF40を何とか走りこなし、クロウディアの指示でドライブインの駐車場に入りました。
「もう少し遊んでらっしゃい。1時間くらいしたら戻ってきて」
「どういう事ですか?」
「慣れておきなさい。こういうモノの扱い方に。飛ばしてらっしゃいツヴァイ」
車も女もね、ってセリフの続きが聞こえて来そうです(笑)
実はこのドライブインは目下の商談中の相手である梧桐組・若頭 梧桐大輔との会談の場所でもありました(脇に控えるのは舎弟の志賀 透)
「随分達者な車(F40)でお出ましだなぁ。いいのかい、こんなに堂々と会っちまって」
「ご心配なく。それなりに煙幕は張ってあります。だからこの場では遠慮無く話してもらって構いませんわ」
つまり、このドライブインと周辺はインフェルノ管理下にあるという事です。
血と銃弾の絡む商談この男の本質は武闘派
無論、商談と言っても堅気な話ではありません。
商談の中身はコカイン500kg(時価総額2億ドル)の奪取。
武器と情報収集等の段取りはクロウディア、兵隊は梧桐組が手配をそれぞれ担当する。
一見、優男(やさおとこ)に見えますが、志賀もヤクザです梧桐大輔の片腕である志賀は疑問を呈します。
つまり、この話、美味すぎると。
この手の交渉に長けているクロウディアは明確に取引の正当性を語ります。
クロウディアは実態が各地のマフィアの寄り合い所帯であるインフェルノの中で、どの組織にも属さない代わりに中立を保っている。
それが故に実行部隊(Phantomも含まれる)を任されている。
しかし、組織に属さない立場は非常に不安定である。
梧桐組に後ろ盾になってもらう。そのために支度金がコカイン500kgであると。
「まぁいいさ。どのみちこっちの返答は決まってるんでなぁ。乗らせてもらうぜ。あんたの話」
契約成立でした。
しかし、この会談で取り交わした事がアインとツヴァイの後の運命を大きく変える事になるとは、このとき二人はまだ知りませんでした。

アインはツヴァイの車に乗れなかった代わりに、電車で隠れ家に戻っていました。
電車の中でやる事も無しに何気なく窓を見ていました。
『元々ツヴァイとのコンビは偶然の産物でしかなかった』
思い出されるサイス=マスターの言葉。
見つめていた窓越しに、アインはツヴァイとの出会いを思い出していました。
ツヴァイとの出会いを思い起こすアイン暗殺者、アイン
アインはスラム街に逃げ込んだ記者を追っていました。
彼はインフェルノの秘密の一端を掴んでいました。
アインの任務はもちろんインフェルノの秘密を握る記者の抹殺、証拠品の回収。
彼女はマスケラを被り、暗殺者の目で記者を追っていました。
事件に巻き込まれた哀れな観光客。後のツヴァイ。その記者が観光客にディスクを渡しているところアインは見定めます。
「頼みたい事がある。これ(ディスク)を警察に渡してくれればそれでいい。頼んだぞ」
いきなり現れた記者にディスクを渡された哀れな観光客こそ、後のツヴァイでした。
ツヴァイにディスクを渡して走り去ろうとした記者は撃たれてその場に崩れます。
初めてツヴァイの前に現れるアイン。
アインはとどめに記者にもう2発撃ち込みます。
ツヴァイは慌ててその場から逃げます。
アインは冷静にその後を追いました。

廃墟となったビルの側にツヴァイの持っていたリュックが落ちていました。
アインの任務の一つがディスクの回収でしたから、アインはリュックを確かめようとします。
その時なんとツヴァイは向かいの廃ビル2階から銃を持っているアインに飛びかかります。
その際はあっさり避けられて足払いを食らってしまいます。
アインはなぜか素人の動きに手こずりますしかし、ツヴァイは奮戦します。
突き付けられた銃を払い、アインともつれた末に銃を蹴ってはじき、その隙に逃げます。
ナイフを用意したアインでしたが、ツヴァイの逃げた先を見定めて急がずその後を追いました。
素人の逃げるパターンは分かっていましたから。
しかし、ツヴァイは逃げ続けました。アインの黒い瞳に怯えながらも。
ツヴァイは飢えと闘いながら別の廃ビルに隠れていました。
「もういいだろ。お腹がすいた。もういったい何日だよ……帰りたい、日本」
力なく横たわるツヴァイ。
起きたとき、周りは静かでした。
運命を狂わされた者の涙「静かだ。今なら、ひょっとして……ダメだ。出て行ったらすぐに見つけられる。あいつに殺される」
ツヴァイは記憶を消されて覚えていませんが、最初のアインとツヴァイの出会いは、追う者と追われる者の関係だったのです。
ツヴァイは絶望の中また力なく横たわり、涙を流していました。
彼にはもうほとんど体力は残っていませんでした。

次に彼を起こしたのは銃を構える音でした。
そこにいたのはアイン。
……銃?彼女の瞳の色は、わからない
ツヴァイは絶望的に状況でも生き延びようと這ってその場から逃げようとします。
アインは冷静にまずディスクを回収します。
その場に、なぜかサイス=マスターもいました(ナレーターの代わり?(笑))
次のおもちゃめっけ(笑)「ここまでPhantomを手こずらせて、まだ生きているとは。大したものだ。恐怖や飢えさえ押し殺して彼はこの場所に留まり続ける事を選んだ。それが唯一生存できる手段だと判断し、本能によって衝動を抑え続けた」
ツヴァイは生きあがく様に出口のドアを目指して這い続けました。
そして、ドアを目の前にして気絶しました。
「面白い。面白い素材だ」
これは夢。
サイス=マスターが薬物による洗脳でかき消されたと思われていたツヴァイの記憶が、夢となって現れていたのです。
「ツヴァイ。ツヴァイ起きて」
起きれば、また長い夢の続き……ここで初弾を入れる必要はないと思うけど(笑)
ツヴァイは隠れ家のソファーで寝ているところをアインに起こされました。
「出かけるわ、用意して。任務よ。今夜決行。明るいうちに下見を済ませておくわ」
「……」
起きたばかりのツヴァイはまだ少々寝ぼけていたのか、うまくアインの言葉が飲み込めなかったようです。
意識下の夢の中で見た過去が彼をまだ捕らえていたのかもしれません。

次の任務の下見下見の場所は列車の操車場。
「今夜22時。500kgのコカインがここに運び込まれる」
「インフェルノがそれを奪う」
「私たちの任務は襲撃犯のバックアップよ」
「信用できるヤツらなのか?その襲撃犯は」
任務前の調査というときにアインはついサイス=マスターの言葉を思い出してしまいます。
『クロウディアはツヴァイにご執心の様だが、寝取られる事など内容にな』
ざらっと、砂をかむ様な嫌な感触を覚えるアイン。
人の意識を操る事が出来ても、感情まで操れなかったサイス=マスター私の感情は関係ない
しかし、自分の中に浮かび上がってきた意図しないサイス=マスターの言葉と感情は任務には関係ない。
わずかに目を細めるだけで、
「聞いてないわ。何も」
「Phantomならではの任務というわけだ」
「戻りましょう。武器を揃えないと」

廃線となった線路伝いに戻っているとき、ツヴァイはアインの背中に自分を追っていたときの彼女のイメージをダブらせてしまいます。
「!?」
意識の下にあるアインのイメージ意識下の恐怖がツヴァイを狼狽えさせる
しかし、起きている彼はそれが何のイメージなのかは分かっていませんでした。
ツヴァイのひるんだ声にアインも何事かと振り返ります。
ツヴァイは自分を捕らえて放さない夢についてアインに問います。
「アイン、君は夢を見る事ってあるかい?」
「夢?」
「見た事のない景色を見たり、知らない人間と会ったり、そういう夢は、僕の、記憶、なのかな……」
「さぁ」
以前のツヴァイならこんな質問はしなかったアインも質問に答える事はなかった
アインはさも興味がないとばかりに話を切り上げようとしますが、
「君には無いのか?そういうこと」
ツヴァイの問いに答えることなくアインは歩き始めます。
しかし、アインは以前と比べて少し変化していました。
無視してもいい他愛もないツヴァイの問いにアインは歩みを止めて、答えます。
「時々、色の夢を見る」
「色、だって?」
「そう、色。それと、風」
それは、アインの中に残るかすかな故郷の記憶広い空、高い雲、そして強い風
アインの心を垣間見るツヴァイ私も故郷を知りたい。けど、届かない
アインは自分の心の中だけにしまっていた心象風景を語り始めていました。
「青と白と緑色。それだけしかない。後は何もない場所」
アインの語る風景はツヴァイも共感していました。
「でも、眩しいくらいに明るくて、それで風が吹いてる。凄く強い風が」
アインは夢の中で繰り返していた様に強い風で舞う草をつかもうとします。
しかし、草は手の中をすり抜けて行きます。
ツヴァイ、わかりきった事をいわないで「君の故郷なのかな?その景色」
「さぁ……でも、それが何。故郷を知ってどうするの」
アインは語気を強めます。
ツヴァイよりも先にこの地獄を味わい。
アイデンティティの欠片もない自分に望郷の念は何ほどのものか。
それは否の自分にとって苦痛を与えるだけのものでしかない。
「確かめに行きたいと思わないか?記憶に残ってる、その場所」
ここにアインとツヴァイの思いのズレが出てしまいます。
「そこに、私たちの居場所なんて無い」
一言の元に切り捨てるアインにツヴァイは返す言葉が見つかりません。
しかし、アインは見えないところで悩む苦しみます。
それはほんのささやかな形で手の仕草で現れます。
自分の感情を出しても、意味はないから私は名前も安らかな居場所もない、Phantom
でも、それにツヴァイが気づくことはありませんでした。
「人殺しの居場所なんて、ここ以外、どこにもあるわけ無い。何もないのよ。夢は幻想。現実の邪魔になるだけ」
アインは現実に絶望し、その上で現実の中だけで生きている。
自分の中のささやかな思いは、生きていく事に不要なものと考える事で生き延びているのです。
アインはもうこれ以上言う事はないと戻る道を歩き始めていました。
しかし、ツヴァイの言葉はアインを少しずつ変化させているのもまた事実でした。
でも、ツヴァイからの影響は、アインを不安にさせるものでもあったのです。

アインの何気ない仕草って、結構可愛かったりするんですよねその夜、あいにくの雨となってしまいました。
隠れ家にてアインは支援火器としてライフルの手入れを、ツヴァイは窓越しに雨の街をただ眺めていました。
そこに電話が入ります。電話の相手はリズィ。
クロウディアの伝言で今夜リズィの代わりにクロウディアの元に行くようにと指示が入ります。
急の配置換えでリズィは大きな取引の立ち会い、ツヴァイはその代わりとしてクロウディアの護衛をする。
ツヴァイはサイス=マスター指示の作戦があるという事を伝えますが、リズィはクロウディアがツヴァイの上司である事を理由に命令をねじ込みます。
ただでさえ雨の中の襲撃班のバックアップは難しい。そんな任務にアイン一人行かせるわけにはいかない。
困ったツヴァイに助け船を出してくれたのは他ならぬアイン自身でした。
「行きなさいツヴァイ」
「アイン……」
「マスターからの任務は私が一人で遂行するわ」
「あなたはミズ・マッキェネンの指示に従って」
このとき既に二人は幹部二人の暗闘に巻き込まれていた私たちは自分の運命を決められないわ
「そんな、危険だ」
「大丈夫」
「一人きりだなんて……」
「それを決めるのは、私たちじゃないわ」
アインがかつて言った事が思い出されます。
『道具であること。装置であること。私たちは機能しさえすればいい』
そう、自分たちは判断できる立場ではない。
アインはそれを言っているんですね。

ツヴァイを待つクロウディアはマグワイヤと電話にて話をしていました。
「……はい、私が関与しないところで色々と動いているようです」
「サイス=マスターもバカではあるまい。故に先行して動こうとするのだろう」
マグワイヤはクロウディアの言葉を信じ、クロウディア管理下での行動をよしとし、分別を越えた段階でツヴァイごとまとめて処断する事となりました。
クロウディアはここでハッキリと今回の件、全ての黒幕として正体を出しました。
この人は寝てる以外に仕事はないのでしょうか?(笑)これでサイスの息の根が止められる……
自分の指示で梧桐組とアインにコカイン500kg(実はインフェルノ所有物)を襲わせ、その責任をすべてサイス=マスターとアインになすりつける。
梧桐組を後ろ盾としてインフェルノでの立場を強固なものとし、同時に最大のライバルであるサイス=マスターとその『武器』とも言えるアインを同時に消し去る。
防御と同時に攻撃も行う腹黒い策士であるクロウディアの策略でした。

アインとツヴァイはトニー・ストーンの家族抹殺をのぞけばほとんどアインと共に作戦を遂行していました。
そして、どんな危険な任務でも二人で共に生きて帰ってきた。
偶然でも運でもない。不断の訓練と研ぎ澄まされた感覚の結果である。
しかし、この雨の夜の任務は何かが違っていた。
何かが回り始めている。
そんな思いでしょうか、二人はらしくない行動を取ります。
「アイン、気をつけて」
「あなたもね」
アイン、気をつけて……あなたもね
そんな気休めの言葉は何の役にも立たない。
しかし、二人はいつもの現実主義と違ってそんな言葉のやりとりをごく自然としていました。
次に二人が出会うとき、お互いの立場は全く違うものとなっていたのです。

いよいよ物語が大きく動き出しますね。
日増しに深まるクロウディアとサイス=マスターの確執。
距離が縮まると言うより、欠く事の出来ないパートナーとして互いの存在の重みを感じるアインとツヴァイ。
実はこの夜がアインのPhantomとしての最後の夜だったその関係が一気に清算する様に次回から物語が動き出します。
今回はその準備と言ってもいい話であり、私の好きな言い回しですが『終わりの始まり』としての回でしたね。
また水面下でアインが人知れず悶々と思い苦しんでいるのが細かな所作で示されている。
次回は原作ゲームで省かれていたコカイン襲撃、そしてアインが……皆まで言うと興ざめなので言いませんが、とにかく次回も楽しみですね。

●【Phantom SS】 撮影会

つい出来心でPhantomのSS(ショートストーリー)を書いてしまいました。
元ネタは第6話「大火」のサイス=マスターの「アイン撮影会」
※全てのキャラが壊れています。ご注意を(笑)




このSSには一切関係ないアインのメイド服姿(笑)

「ついて来て」
その一言のもと、僕はアインの運転する車で街中を走っていた。
「どこへ行くの?」
「考えなくていい」
アインの答えは短くて謎めいていた。
ただ今日は暗殺ミッションではないらしい。
しかし、どんな用向きなんだろう?
僕がこのとき、行き先と、その目的を知っていれば、アインに必殺の銃口を向けられても全力で逃げたに違いなかった(『知るはずもなかった』なんて台詞はこりごりだ)

やがて見知らぬ屋敷に着いた。
「ここは?」
「マスターのプライベート・ハウスよ」
サイス=マスターの私邸。
僕は緊張した。
実のところ、一応上司であるサイス=マスターとはあまり話す機会はない。
暗殺ミッションの指示は全てアインを経由して行われているからだ。
そのサイス=マスターは僕自身に用があるというのだ。
そして、その用向きとは決して良い事ではないだろうと僕は予感していた。
その予感はある意味大いに脱線しながらも当たっていた。

「こっちに来て」
アインの案内で中に入ると、この屋敷の主であるサイス=マスターは何やら作業に没頭中の様だった。
見れば稀少価値的マニアックな銃を解体整備している様だった。
「ツヴァイを連れてきました」
「うむ、少し待ちなさい」
ひとしきり作業を終え、振り返ったサイス=マスターの眼鏡の奥の目は、相変わらず感情の見あたらない爬虫類的な色をしていた。
「さて、始めようか……」
サイス=マスターは軽く身構えていたが、僕はなんの事か分からず、
「???」
という状況だった。
「マスター、ツヴァイは初めてなので……」
「おお、そうだった。私とした事が失念していた」
僕にはこの二人のやりとりが全く変わらなかった。
「ツヴァイ、お前はまだ初めてだ。そこで特別に選ばせよう」
「は?何をです?」
サイス=マスターはもったいぶった様に間を置き、一息おいてから、
「『メンテナンス』と『撮影』とどちらがいい?」
っとまた意味不明な選択肢を僕に提示してきた。
「ま、待ってください。僕には何が何だか……」
「いいから選べ。今回は特別にお前に選択肢を与えているのだ。私の好意を無駄にするな」
「えっと、ちょっと待ってください。そこは『好意』じゃなくて『行為』なんでは?」
「気にするな」
「いや、かなり気になりますよ」
不毛なやりとりに業を煮やしたアインが割って入ってきた。
「ツヴァイ、早く選びなさい。ヒントは無しよ」
……さっきから気なっていたが、この屋敷に入ってきてから僕を含めた全員が何か調子が狂ってきてる。
しゃべり方までおかしくなってる(当社比)

僕の選択を今か今かと待っているサイス=マスターはわかりやすい様にかと左手にカメラを、そして右手を『わきわき』とさせていた。
(これは絶対マズイ)
サイス=マスターのその様子に絶望的なまでに嫌な予感がしていたが、怒りのオーラをたなびかせているアインの視線に負け、そしてどうしても生理的に嫌な感じのするサイス=マスターの右手の『わきわき』を避ける意味で、
「………………『撮影』でいいです」
と答えてしまった。
「おおそうか!」
サイス=マスターの心底嬉しそうな表情に僕は『判断ミスった』と思ったが、どちらを選んでも大した差がなかった事は後で知る事になる。

「こっちに来なさい」
サイス=マスターにいわれるがままについて来たのは異様な撮影スタジオだった。
カメラや照明など撮影スタジオとしての設備は整っていたが、中でも異様なのがスタジオの中心に座しているマネキンの固まりだった。
マネキン達はワイヤーでヘンな方向に固定されていたり、妙なポーズを付けられていた。目をらんらんと輝かせ、僕に向き直ったサイス=マスターは耳を疑う事を僕に向けて言った。
「脱げ」
「………………はい?」
「意味がわからんのか、今着ている服を脱げ」
「で?、へ?、は?………………何でですか?」
「うむ、初めてで分からないのはしょうがないか。では説明してやる。お前は私が作り上げ(実作業はアインがやったけど)完成させた武器だ。そして、完成度が高い武器であれば、それは芸術品としての価値も併せ持つ」
「はぁ」
「私はお前達の武器としての戦闘力はインフェルノに提供している。しかし、芸術品としての価値は持ち主である私の特権だ」
サイス=マスターは自分の話っぷりに高揚感を感じ始めている。ヤな兆候だ……。
「芸術品たる武器をメンテナンスし、記録するのは持ち主の義務であり……楽しみだ」
そういって僕を見つめるサイス=マスターの目は獲物を狙っている蛇の目、そのものだった。

「そういう訳で、脱げ」
「ちょ、ちょっと待ってください。暗殺とかだったら頭のスイッチをちょっと切り替えて出来ますが(待て)『脱げ』と言われて『分かりました~、ご主人様ぁ~♪』って脱げないですよ」(それ意味違う)
「私に逆らうというのか。……あ、洗脳するときに『羞恥心』を抜くのを忘れていたな、私とした事が……」
自分の失敗を確認しているサイス=マスターだったが、ここまで来て諦めてくれる気はなさそうで、
「お前は私の持ち物だ。持ち主に逆らうな」
「で、でも、だって……」
何となく貞操の危機の様な感じがして思わず腰まで引けてしまう僕。
「……ツヴァイ、お前は反応が可愛いな。羞恥心を残しておくのも悪くないな」
「!×△?□○」
僕はパニクった。僕はここでいったいナニをされるんだ!!
「ツヴァイ、いい加減脱ぎなさい」
「アインまで、僕には無理だって言ってくれよ」
銃を僕に突き付けるアイン。何やらデジャブな感じもするけど、
「マスターの命令は絶対よ。その命令に従えないというのなら……」
アインは一旦銃をしまい、後ろを向き、振り返りざまに僕にナイフを繰り出してきた。
「!!!」
しかし、アインのナイフは僕の体を切り裂くことなく、服だけを切り裂いた。
見事、僕の体には切り傷一つ無く服は細切れになって足下に落ちて、うっすらと固まりになっていた。

僕、思いっきり全裸状態。
サイス=マスターは僕の股間を見ながら、
「素晴らしい!」
っと素直なコメント。
僕は思わず『前』を隠した。
「どこを見て言ってんですか!」
「アインは見事に仕事を成し得ていたな。ツヴァイは芸術の域の武器だ」
全裸にさせられて、とほほな状態の僕だったが、前を隠しながら僕はアインに非常に気になる事を聞いてみた。
「アイン、一つ聞いていいかな?」
「なに?」
「僕の帰るときの服ってあるよね?」
アインは答えず、後を向いてしまった。微妙に肩が揺れている。
(後先考えずに僕の服を切り刻んだな。しかも笑ってるし)
笑い終えたのかアインは振り返り、
「さぁ、マスターの命令に従いなさい」
自分の事は棚上げにしていつものクールな雰囲気に戻るアイン。
っとその時僕はある思いにたどり着いた。
「ひょっとして、アインもコレをさせられてるの?」
今度は返事もなく、この世のものとは思えない殺気を込めて僕に銃を向けてきた。
(やっぱり)
しかし、そういう感慨にふける暇もなく圧倒的な殺気を込めたアインの銃口に従う形で僕は嫌嫌ながらマネキン達の固まりの中に入っていった。
(う、冷た)
しかもアインは僕の体をワイヤーでセットに固定してしまった。
(うわ、メチャ嫌な感じ)

ライトに灯が入り、僕とマネキン固まりのいるセットだけがスタジオの中で浮かび上がった。
ライトの熱さで汗ばんでくる。
サイス=マスターは逸る気持ちを抑える様に丁寧にカメラをセットしていた。
見ると一般では見かけない大判フィルムのカメラだった。
『サイス=マスターって一般的なものは好まないな』
って考えてるうちに『撮影』は始まった。
次々にたかれるフラッシュに僕は目がおかしくなりそうだった。
そうしているうちにサイス=マスターは何やらつぶやきだした。
「……この無意味な混沌に満ちた世界。私の意志が塗り替えていくのだ。新たな秩序。新たな均衡。全て私が組み立てる。この演目では神ですらある。天井桟敷の観客だ!」
「あのぉ、天井桟敷って劇場では一番安い席ですよ。神の視点としてはちょっと安っぽいですよね」
「……主役はお前だ、ツヴァイ。私の可愛いプリマドンナ」
「だから私は男ですからプリマドンナじゃないですよ。可愛くもないですし」
「お前はいちいちうるさい!アインだったら静かにされるがままに撮影されるのに……お前には罰を与える」
っと言ってずんずんと僕に近づいてきたサイス=マスターは僕の脇腹をつつぅ~っと指先でなぞった。
「うわぉう!」
更にもう一回、つつぅ~っと。
「うわぃおわぁ!」

「ふふふ、説明してやろう。お前の頭を『洗った』時、その潜在能力を高めるために薬物で各神経系統を鋭敏に調整したのだ」
「はぁ」
「そのおかげでお前は短期間のうちに私の理想とする暗殺者となり得た」
「おかげさまで」
「ただ、その副作用としてお前は『敏感肌』になってしまったのだ」
サイス=マスター言い終わりに僕に更につつぅ~っ。
「な、えぁごぉかぁ!」
人語にならない悲鳴を上げる僕が楽しいのかサイス=マスターの罰は続いた。
「あ、アイン、タステケ」
既に人語もおかしくなっていた僕だったが、気力を振り絞って助けを求めた彼女は、スタジオの隅でうずくまっていた。
やっぱり肩が小刻みに揺れている。
(人の不幸を笑っている)
別の意味でアインに殺意を感じた僕だったが、この僕を助けてくれるのはアインしか……。
サイス=マスター僕に考える暇も与えずに更に僕につんつんつつぅ~っ(攻撃パターンが変化した!)
「アイン、た、す、てけぇ~~~!」
コレがある意味最後の一撃だったらしい。
「あはははははははははははははははははははははははははははははは」
アインの猛烈な(爆笑)が始まった。
この状況になんとサイス=マスターは焦りだした。
「い、いかん。アインはツボると3分間は笑いが止まらん」
「いえ、それ普通の反応です」
「うるさい。そんな事を言いうと……」
つんつんつぃ~~~っ。
「て、と、うぃ~~~」
もう自分が日本人か外国人か分からなくなるくらいに悲鳴のバリエーションが僕の口から量産された。
「あはははははははははははははははははははははははははははははは」
アインはスタジオの隅で笑い転げている。
僕の無間地獄はアインが笑い終えるまで続いた。

アインが正気に戻り、いつものニュートラルな雰囲気に戻ったところで撮影会は終了。
撮影会そのものは失敗だったものの、サイス=マスターは一応の満足を僕の体で得た事で許してもらった。
帰りの車はアインが運転しくれた。
ぐったりとした僕は運転どころじゃなかった(あ、だからアインも以前ぐったりしていたんだ)
それと蛇足ながら、帰り道、さすがに開放的であらゆる趣向に理解のあるアメリカでも裸で帰るのはマズイという事でアインは自分の予備の服を貸してくれた。
嫌がらせなのか本気なのかスカートのヤツを。
帰り道の他の車や隠れ家である貸しロフトの近所の住人の視線がとても痛かった。
最後にとどめは貸しロフトの大家さんがアインに、
「悪い事は言わないから彼氏にはまともな服を着せてやりなさい」
っと言うとアインは、
「私は彼を愛してます。彼の趣味を尊重してあげたいんです」
って切り返していた。
って事で僕、ご近所では女装趣味のアインの彼氏認定(僕、涙目)
いつもの雰囲気に戻ったアインの真意は、僕で遊んでるのか楽しんでるのかは到底分からなかった。



はい、オチが弱いっスね(笑)
んで、アインのキャラぶっ壊れてます(アイン・ファンの皆さまごめんなさい)
サイス=マスター、更に変態に磨きがかかってしまいました。
ツヴァイはツッコミキャラ化してます。
私ってたまにこう言うくだらないショートストーリーが書きたくなるんですよね。
あの6話での撮影会がアインではなくツヴァイがさせられていたらどんな風になるだろう?と言うところからこの物語を考えちゃいました(それにしてもヘンなお話です(爆))
で、今回今まで書いたショートストーリーで一・二を争う変質者ネタになってしまいました(核爆)
いや、すべてサイス=マスターがイケナイんです!(ホントよ)
このショートストーリー、実は「涼宮ハルヒちゃんの憂鬱」のキャラの影響を受けて書いてます。
そんな訳でアイン=長門、ツヴァイ=キョンって感じで読むと馴染むかな、って思います(そうか?)
サイス=マスターは涼宮ハルヒちゃんって言ったところでしょうか(爆)
「Phantomのレビューを書かずにナニをしている」
っと言われれば、私は胸を張って言うでしょう。
「そこにネタがあるから」
チャンチャン(笑)

2009年5月22日

●マジで始まってしまいました「涼宮ハルヒの憂鬱 第8話 『笹の葉ラプソディ』」(取り急ぎレビューw)

生意気だけど可愛い中学生ハルヒ

日本全国ハルヒファン&世界のFAN SUBの皆さまの間を駆け巡っていた「ハルヒの続編はマジで放送されるのか?」と言う希望と疑念と疑惑が今日消えました。
マジで「涼宮ハルヒの憂鬱」新シリーズが始まりました。

ここで色々ハルヒにまつわる思い出話を語りたいのですが、それはいらぬお話でございますのでw取り急ぎレビューを描きますね(今日が普通の日である事がねたましいっ!)
本式全長版は週末に書き上げます(「いや、それ見たくない」って言わないでね(笑))

さて、時は夏真っ盛りの7月、それも7日。つまり「七夕の日」であったりします。
ここ最近行事ごとがなかった鬱憤の反動なのかハルヒは、
ハルヒ「今年から七夕は団員全員で盛大にやろうよ!」
キョン『始まったな......』
可愛いけど......巻き込まれたら最後さ♪(笑)キョンくんの苦労の始まり(笑)
ってな出だしのエピソードからハルヒの新しい物語が始まります。
キョンくんの『始まったな』ってぼやきも、ファンの「ハルヒがようやく始まったな」ってつぶやきにも通じてちょっと笑っちゃいました。

さて、久しぶりに見た我が(キョンくん以外普通の人がいない)SOS団メンバーはいつも通りの雰囲気でした。
愛くるしいみくるちゃん今回も重要な役回りを演じる有希ちゃん
私にも出番が回ってきましたね今や標準コスチュームとなったメイド服姿で甲斐甲斐しくお茶を入れてくれる朝比奈みくるちゃん。
(実は今作品で一番絶大な人気を誇る)長門 有希ちゃんは相変わらず指定席である窓際の席で静かに本を読んでいました。※他のブログ様では「長門」と呼んでいますが、私のブログでは「有希ちゃん」と書かせていただきます。これ、ここの絶対ルールね(笑)
いつも笑顔を絶やさない(しかし腹の底は分からない)古泉 一樹くんは、まぁいつも通りでした。
『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱』って作品を置いとけば、みんなに会うのは3年ぶりです(ホント、長く待ちました......)

さてさて、放課後ハルヒは学校隣の私有地から笹の葉をかっぱらってきて(笑)それぞれ短冊に願い事を書く様に「命令」します(笑)
笹の葉かっぱらってきたよ(爆)今は元気だけど、その内メランコリーになっちゃうハルヒ
しかし、ハルヒらしく願い事を叶えてくれる(と想定される)織り姫と彦星、つまりベガ25光年アルタイル16光年にめがけて願い事を書く様に言います。
え~っと往復32年後、もしくは50年後の願い事を書く様にという、何ともハルヒらしい七夕の迎え方でした(笑)

しかし、その内ハルヒはちょっとメランコリーな雰囲気になり、やがて一人で帰っていまいます。
キョンくんはみくるちゃんと有希ちゃんに短冊を使った伝言をもらっていました。
デートのお誘いじゃないよ(笑)有希ちゃんからは重要なメッセージが......
この頃の私って可愛い......みくるちゃんは後で残って欲しいと、有希ちゃんの分はまだ見ていませんでした。
そして、みくるちゃんは3年前にキョンくんを連れて行きます。
でも、みくるちゃんはすぐに寝込んでしまいます。大人のみくるさんが意識的に眠らせてしまいます。
そして、大人のみくるんさんは言います。
「学校の校門前にいる人に協力してあげて」
そう言い残して彼女は消えました。

中学生ハルヒ可愛い......生意気だけど(笑)その指示に従って行くと、市立東中学校がありました。
その校門ゲートをよじ登る小さな影がありました。
涼宮ハルヒ、まだ中学1年生でした。
背は低く、まだ幼い感じでしたが、言動といい、その雰囲気といい、まさにハルヒでした。
その中学生ハルヒに「命令」されてキョンくんは校庭一杯に何やら訳の分からぬ図形を描かされます。
後にキョンくんも知る事になるハルヒの奇行の中でも有名な学校落書き事件の当事者となってその図形(ホントはメッセージ)を描いたのが実は自分であった事にキョンくんは感慨を覚えるのでした。
私は、ここにいるよ利発な雰囲気の中学生ハルヒ
その中学生ハルヒはキョンくんが北高校の生徒であることに気づき、キョンくんが語った後の自分の事を聞かされ(無論大事なところはぼかしてある)北高校に興味を持ちます。
結局、キョンくんは普通の人でありますが、ハルヒの現在・過去・未来において影響を与えている人物なんですね。

何とかなるかもしれない中学生ハルヒと別れるとタイミングを合わせた様にみくるちゃんが目を覚まします。
しかし、彼女はTPDD正式名称「タイム・プレーン・デストロイド・デバイス(Time Plane Destroyed Device)」ぶっちゃけタイムマシンの様なものをなくしたと大騒ぎします。
でも、キョンくんは出来すぎた状況に彼は冷静でいられました。
そこではたと気がついたのが、まだ見ていない有希ちゃんから貰った短冊を見ました。
彼はその足でみくるちゃんを連れて有希ちゃんのマンションに向かいます。
「涼宮ハルヒの関係者」と言うキーワードで彼らを受け入れたこの時代の有希ちゃんは、まだ眼鏡をかけていました。
3年前の有希ちゃん象徴的なシーン
キョンくんの話を受け、有希ちゃんは3年後の自分と同期を果たし、全てを理解します(その象徴が「眼鏡を外す」という行為でした)
その二人を元の時代に戻すために、なぜか並べて敷いた布団に寝る様に促します。
そして有希ちゃんは二人のいる部屋の時間だけを強制的に止めて3年経過した後に二人を起こします。
二人にとってはほんの一瞬の出来事でした。
私はこの後、あなた(キョン)のノイズに悩まされるキョンくんが改めて会った3年後の有希ちゃんは対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースという存在を越えてハルヒやキョンくんとの出会いを経て、明らかに感情をたたえた表情を持っていました(この機微のある作画は素晴らしい)
キョンくんが別れ際に有希ちゃんに短冊に書かれた記号の意味を聞きます。
それはキョンくん自身が中学生ハルヒに描かされた記号と同じでした。
その意味は、
『私はここにいる』
でした。

会いたいな......とりあえず普通の暮らし(?)に戻ったキョンくんでしたが、ハルヒはまだメランコリーな状況から脱していませんでした。
本人曰く、
「思い出し憂鬱よ。七夕の季節にはちょっと思い出があるのよ」
ひょっとしたらハルヒは3年前にあったキョンくんに会いたいのかもしれませんね(ちなみにこのとき彼は自分を「ジョン・スミス」と名乗ってます)
物事を理解するためには段階というものがある......そして、キョンくんは一人不思議に感じていました。
彼の存在が過去のハルヒに影響を与えている。
過去と現在に関連性が発生している。
でも、有希ちゃんに言わせれば、
「その内に分かる」
とのこと。
悩むキョンくんは遊んでいたチェスのクィーン(ハルヒの象徴)にちょっとイタズラする事ぐらいしか彼に出来る事はありませんでした。

はい!
ホントにハルヒの新シリーズが始まっちゃいました。
待ってた甲斐がありましたね☆
新シリーズはちゃんと3年前のシリーズのフォーマットを遵守し、おそらく時系列に見ても違和感なく創られている様に見受けられます。
しかし、今気がついたのですが、今回の「笹の葉ラプソディ」は3年前というのが一つのキーワードになっていますが、それをネタに3年待たされるとは本当に思ってもいませんでした。
でも、まぁ、いいや。
またハルヒのメンバーと会えるんですからね。
原作の方は......マジで気長に待つしかないか(苦笑)

また会えたね!


http://d.hatena.ne.jp/nanamibeya/20090522/p1

2009年5月10日

●Phantom - Requiem for the Phantom - 第6話 「大火」 レビュー

大火は使い方を誤ると、自らも焦がすことになる

オリジナル回の2回目であり、待望の虚淵玄さんが担当される回です。
自分は前回も含めて勘違いをしていました。
オリジナル回2話は2クール26話放送するに当たり、エピソードが足りない分を埋めるためのものと思っていました。
それは思い違いでした、この2話は原作ゲームで描かれなかった部分を補強するものだったんです。
シリーズ構成を担当されている黒田さんの妙技ですね。

ツヴァイがトニー・ストーンの家族を殺した後日、雨が降っていました。
殺し屋家業を生業(なりわい)とする様になってもトラウマになりそうな母子殺しのミッションを終わらせたツヴァイは、生きるために食事をしていました。
食べているものはテイクアウトの焼きそば(と思われます)
箸の使い方は、覚えてるんだよな「この手で人を殺し、この手でものを食べる。どっちも同じ事。そうやって僕は生きている」
窓からゴミをあさる貧相な野良犬を見ながらツヴァイは独り言ちます。
「そういうこと、なんだよ」
人を殺すこと。ものを食べること。生きていく上で何ら変わらない等価な価値に感じるツヴァイ。
かつてアインが言った言葉が思い出されます。
『そのうちあなたも何も感じなくなる。この生き方に耐える方法は他にないから。いずれ、あなたもそうなるわ。実際に人を殺すようになればわかる』
まさにツヴァイはそうなっていました。
塩焼きそば卵入り?ちょっとここで個人的に反応してしまった箇所があります。
まずはツヴァイの食事。
おそらくは中華のテイクアウトと思います。
それで私が思い出したのは古くて恐縮ですがクリント・イーストウッドの代表的アクション映画「ダーティハリー2」でこの食事が出てるんですね(正確にはガサ入れ前のマフィアの事務所で中の連中が食べていたんです)
虚淵玄さんってアクション映画に造詣が深いから、オマージュとまでは申しませんが、その辺の雰囲気はあるのかもしれませんね。
それと雨の中、傘もささずレインジャケット姿の買い物帰りのアイン。
レインジャケットでかえってミニスカートが際立つアインレインジャケットはいいわ。雨に濡れないし、両手は空くし、銃も隠せるし...
何となく可愛いな、って思ったのですがこれもスタッフの皆さまの考えるイメージの延長線上のことではないかな?って思えたんです。
もし、アインが傘を差していると、何となく普通の人に見えるし、女の子が傘をさした買い物帰りの姿って、ちょっとルンルン気分の雰囲気も出てくる場合があるんですよね(苦笑)
アインは傘をささない。
普通の人の中で身を隠す様に生きている殺し屋。
そんなイメージをスタッフの皆さまは大事にされたのかな?って思いました。

アインは何となく捨てられていた花束から花を一輪だけ持ってきてコップに生けていました。
花を......見てみたかったの

この花はまだ生きているわ

たぶん彼女自身は理由も分からないでしょう。
ツヴァイにその理由を聞かれれば、
『理由はないわ。ただ置きたかっただけ』
とでも言うところでしょう。
この二人も、マフィアの家族でなければ......葬儀の日の、涙雨
実は万年ヒラだったガント警官そして同じ頃、トニー・ストーンは怒りの眼差しのまま殺された妻エバと一人息子デュークの葬儀に出ていました。
部下を引き連れ、墓地から出てきたところを馴染みの警官ガントが待ち構えていました。
ガントは警告としてトニーに向かって言います。
「今のお前は血の雨を降らそうって時の目をしてやがるぜ。いいな、バカはするなよ。何時だって見張ってるからな」

アントン、トニーの腹心の部下であったが......「やるのかトニー」
トニー・ストーンの腹心中の腹心、アントンは不安げに言います。
インフェルノとの会合の場で手勢を瞬く間に殺された事を考えればアントンが不安になるのも無理はありません。
しかし、トニーはやる気でした。
「ああ、インフェルノはたたきつぶす。仇討ちじゃねぇ俺たちの街を守るためだ」
ガントが監視している中、派手な動きは取れません。
そこでトニーが考えたのが、
「俺たちが一切手を汚さずに奴らに引導を渡してやる方法だ」
トニーが目を付けたのはインフェルノのネットワークそのもの。
おおぉ、正確すぎる調査結果(笑)マフィアの中でもインフェルノに加わることでメリットを得る人物をピックアップしていました。
その調査結果はかなり的を得たものでしたが如何せん証拠がない。
そこで、
「その証拠を掴んで暴露してやれば奴らは終わりだ」
その証拠を所属しているマフィアに暴露。身内の不始末は内々で片を付ける(つまり始末される)
「仁義を踏みにじった連中は、自業自得でくたばるのさ」
トニー・ストーンにとってインフェルノは相手が悪すぎたインフェルノの秘匿性の裏をかいた石頭トニー・ストーンらしからぬ搦め手でした。
トニーはアントンにインフェルノ関係者の調査を命じます。
「連中に張り付いて化けの皮を剥いでやれ。ただし、慎重にな」
しかし、トニーは気づいていませんでした。
この世界は力ある者が勝ち、人は利益によって動くものである。
信条だけで行動する自分は時代遅れの人間であるということを。

この二人のパワーバランスも崩れようとしているクロウディアは最高幹部会に呼ばれていました。
そこに呼んでいないサイス=マスターがいました。
「なぜここにいる?」
呼んだのは最高幹部であるレイモンド・マグワイヤ。サイス=マスターの(偏執的)独創性のある提言を求めてのこと。
以後、幹部会にはレギュラーで呼ばれることになると。
一応クロウディアの配下とは言え、クロウディアと事実上肩を並べることになります。
この人って「ベルサイユの薔薇」に出れそうですね(笑)組織内で追い詰められていくクロウディア。彼女の次の行動は......
「異論はあるかね?」
「いいえ」
クロウディアは最高幹部マグワイヤの意志を否定することは出来ませんでした。

インフェルノってホントに秘匿性ってあるんですかね?(笑)インフェルノ最高幹部会の議題はトニー・ストーンの新たな動きについて。
トニー・ストーンが始めたインフェルノメンバーに対する身辺調査のことでした。
石頭トニー・ストーンが搦め手で来るのはインフェルノとしても意外でした。
対策はただ一つ、ストーンファミリーと事を構えて叩きつぶすこと。
しかし、その作を取ったとき、無傷で手に入れたかったメラニースクウェアが火の海になるのは必定でした。
そこで異議を唱える者がいました。
サイス=マスターです。彼は、
「私にはトニー・ストーンの迂闊な行動が、千載一遇のチャンスに思えてなりません」
サイス=マスター、彼は一級の商売人ですもう少しインフェルノ最高幹部の畏怖を見せて欲しいマグワイヤ
サイス=マスターの提示した作戦は、大胆で効果的なものでした。
作戦の実現を疑問視する声もありましたが、最終的にはマグワイヤが作戦実行を決断します。
「つくづく己の才覚を売り込むタイミングを男だな」
「恐れ入ります」

自ら発案した作戦の実行を認められたサイス=マスターは得意の絶頂でした。
その勢いでサイス=マスターは私邸にてアインを写真に納めていました。
普通の撮影ではない。
物言わぬ灰色のマネキン達と競演の撮影会。
「いいぞアイン、素晴らしい。全くお前は最高の素材だ」
シャッターの音とフラッシュの光がその場を形作る異界の気配さえありました。
サイス=マスターは得意げに一人語り続けます。
あぁ、今日も変態おっさんのおもちゃにされてる(アイン談(笑))あ~、うっとうしい
やっぱ、このおっさん、変態でなきゃ盛り上がりませんね(笑)アイン、マジで嫌がってますよね(苦笑)
あの~、天井桟敷って劇場で一番料金が安い席だったのでは?心の叫びは届かない無機質なプリマドンナ
「この無意味な混沌に満ちた世界。私の意志が塗り替えていくのだ。新たな秩序。新たな均衡。全て私が組み立てる。この演目では神ですらある。天井桟敷の観客だ!」
無機質な人形に取り囲まれ、その人形達以上に無機質な表情のアイン。
「主役はお前だ、アイン。私の可愛いプリマドンナ」
今はただ、サイス=マスターにされるがままの人形でした。

「撮影会」が負担になっていたのか、ツヴァイが迎えの車を回していました。
「会議、長引いたのか?」
虚ろな目のアインは答えませんでした。
パートナーの調子は気になるよあ~、今日も目一杯あの変態親父におもちゃにされたわ、って言えないけど
っていつまでも尾を引いてちゃダメね。さ、お仕事お仕事(笑)そしておもむろに、
「次の作戦の指示書。後で目を通しておいて。今度は連続ミッションよ。ターゲットは12人」
一晩で12人を仕留める無謀とも言えるミッションでした。
しかし、アインは事も無げにいいます。
「それぞれの分担は難しくない。慎重にタイミングを計る。完璧な連携を心がける」
無謀とも言えるミッションに対して異議を差し挟まないアインにツヴァイは戸惑っていました。

嫌な思い出は洗い流して隠れ家の貸しロフトに戻ったツヴァイは作戦の指示書に目を通しました。
アインはシャワーを浴びていました。
このミッションが成功すればインフェルノメンバーの組織内のライバルは消え去り、メンバーは更に高い地位に上り詰める。
そして、アメリカ西海岸の裏社会のパワーバランスが大きく変わる。
「いいのか?ちょっと性急すぎるんじゃ」
「それはあなたが気にするべき事じゃない」
シャワーから上がったアインは全裸のまま頭を拭きつつツヴァイの前に出て会話を続けます。
訓練の時には下着姿のアインに年齢相応に恥ずかしがって目をそらしたツヴァイでしたが、人殺しを続けているうちに人らしい感じ方が無くなっていたようです。
それとクロウディアのおかげで女性の裸に怖じ気づくこともないようです。
「任務の意義ぐらい考えて当然だろ?」
「誰かにそういわれたの?」
また、あの女の入れ知恵?そんなんじゃ、無いけど......
アインの一言は鋭かった。
ツヴァイの考えはクロウディアの受け売りであり、アインも実際には分かっていたはずです。
でも、それはいらない考え。
「止めておきなさい。それは私たちの在り方にそぐわない」
「僕たちの在り方って、なんだよ?」
ベッドに横たわってアインは自分たちの生き方を改めてツヴァイに伝えます。
「道具であること。装置であること。私たちは機能しさえすればいい。余計なことを考えてはダメ」
ツヴァイは疑問を続けます。
「なぜそこまで言い切れるんだ。考えることが、僕らの害になるのか?」
アインは悲しい現実を語ります。
生き延びるために、ノイズをひろってはダメ壊れたら、死ぬわ
「壊れるわよ、私も、あなたも......」
考えれば考えるほど不条理の極みに陥り、まともな考えでは心も体もついて行けなくなる。
それは自分自身を蝕み壊してしまう。そして、アインも例外ではなく、自ら認めています。
ミッションとして子供にさえ手をかけてしまったツヴァイにアインの言葉に対して返す言葉は見つかりませんでした。
ここで面白いな、って感じた事があるんです。
それはキャラの扱い。
第4話でシャワー後のアインはバスタオルを体に巻いていました。
もっとも原作ファンは知っていますが、原作ゲームでのそのシーンでは今回6話同様、実は全裸だったんですね。
いやぁ、マジにすっぽんっぽんですなぁ(笑)もっとも、場面構成を変えて、一人浴室で誰にも言えない恐怖と苦痛に思い悩むシーンで全裸では微妙にシーンのニュアンスが変わってしまう(アップ中心のカメラアングルであればシーンとしては保てたかもしれませんが)
まぁ、本当のところは分かりませんが、私は生みの親と、そうでないシナリオライターとでキャラへの扱いの遠慮があるのかな?って思えたんですよね。
アインとツヴァイの生みの親たる虚淵玄さんは遠慮無くキャラ達を追い込んで本来の形で言うべきことを言わせることが出来る。
誤解無き様に言いますが、言うはずのない台詞を言わせるのではなく、このキャラなら、この状況なら、この姿で言うはずだ、という思い。
それを遠慮会釈も無しに出来る。それは生みの親こそ出来ることと思います。

全てはサイス=マスターの手の内にある港にてリズィと部下達がサイス=マスター立案の作戦準備を進めていました。
「準備万端整っているようですな」
「へらへらしてんじゃねぇぞ蛇男」
リズィはどうしてもサイス=マスターという人間好きになれない、というより嫌悪していました。
一晩で12人の警護の厳しいマフィアの幹部を皆殺しにする。
しかも、その後始末もセットで一晩で決着を付ける。
無謀と言うより曲芸に等しい作戦。
所属している組織の仕事はいえ、サイス=マスターの作戦と言うこともあり、リズィは良い気分ではありませんでした。
しかも、上司であり、警護対象であり、親友であるクロウディアは今作戦には参加していませんでした。
サイス=マスターは言うには、
「他の案件があるとかで立ち会えない、と。困ったものですな」
クロウディアに取って代わる気満々のサイス=マスターリズィは根っこのところでサイス=マスターと合わないようです
言葉にクロウディアに対して冷ややかな嫌みが混じっていることを感じたリズィはサイス=マスターに噛み付きます。
「クロウディアの采配なら私はどんな危ない橋でも渡ってやる。だが、てめぇの指図に命を張るスジはねぇ」
しかし、サイス=マスターは至って冷静でした。
「こういった形の作戦はますます増えていく。君も身の振り方を考え直す必要に迫られるかもしれんよ。ミズ・ガーランド」
リズィはインフェルノの中でも昔気質な性格で実働部隊を指揮できる立場でありながら親友クロウディアのボディガードを喜んで受けている。
そのクロウディアの側で感じていること。
この目の前の蛇男は今やインフェルノの中でも危険なミッションをPhantomを使ってこなし、その地位を強固なものにしてきている。
その勢いは上司であるクロウディアを追い抜かんとするほどのもの。
それは権力争いに無関心なクロウディアでも感じていたことです。
将来設計は計画的にそりゃどーも(笑)
しかし、リズィとサイス=マスターのきわどい会話はここで終了。作戦開始時間が迫ってきたのです。
「リズィ、時間だ」
「ぼさっとするな、出るぞ」
リズィの率いる部隊はサイス=マスターを残してその場を離れました。

限りないものが二つ。女性の美しさと、それを悪用すること同じ頃、アインとツヴァイも準備が終わっていました。
パーティー会場に潜り込むために、二人は正装していました。
アインはパーティーに相応しくドレスを身につけ、ヘアメイクも施して普段のアインから想像も出来ない美しい素敵な淑女でした。
「行きましょう」
「ああ」
場所は変わってインフェルノメンバー、リチャード・ハリントンが参加しているパーティー会場に移ります。
そこにもトニー・ストーンが放った部下がいました。
リチャード・ハリントンは部下から耳打ちされてパーティー会場から離れます。
怪しい動きにトニー・ストーンの部下が尾行します。
しかし、彼を待受けていたのは「死」でした。
駐車場に出てきたところをサイレンサーを付けた銃でアインが密かに射殺しました。ドレスを身にまとったままで。
このとき既にアインの瞳の色が違うトニーの手下を殺した銃を渡します
作戦は順調に進行中連絡はイヤホンマイクにて
アインはサイレンサーを外してリチャード・ハリントンに周りに疑われない自然な動きで銃を渡します。
「フェーズ1完了」
「了解。フェーズ2開始」
アインの手短な状況報告を得て、ツヴァイは次の行動に移ります。
銃を持ち、マスケラを被って。
ダッシュでターゲットへの距離を一気に縮め、射殺して走り去ります。
今度は僕の番だ意外に警備が手薄
そして、リチャード・ハリントンは「打ち合わせ」通りに駐車場でトニー・ストーンの部下を暗殺犯として仕留めたふりをします。
ツヴァイが使った銃とマスケラを側に置いて。
これがその夜のアインとツヴァイが放った「大火」の始まりでした。

あらゆる暗殺術を体得したツヴァイ先の作戦の後、移動したツヴァイは次のターゲット(トニー・ストーンの部下)を仕留めていました。
銃を使わずにワイヤーを使った絞殺でした。
ツヴァイは殺した男の車をそのまま奪い、走り去っていきました。
場所はハイウェイに移り、次のターゲットであるマフィアの幹部の乗った車に対し、リズィとその配下運転する車がさりげない動きで包囲の形を取っていました。
その包囲の最終段階で後続の車が距離を置き始めたとき、さすがにマフィアの幹部も異常な状況に気がつきます。
その直後に前方でトレーラーを運転していたリズィがマフィア幹部の車の進路をふさぎます。
その状況ではマフィア幹部を乗せた車は止まる術しかありませんでした。
「何事だ」
っと幹部が言ったとき、アインの乗るバイクがかなりのハイスピードでその場に突入してきます。
手にするのはM4A1(と思われます)
ここのくだりのアインはかっこいいかなり無謀な射撃体勢
瞳の色が違うM4A1でターゲットを蜂の巣にするアイン
アインはM4A1を構え、照準を車に合わせます。
ここで意外なことが分かります。
それはアインの瞳です。
アインの瞳はいつもの色ではありませんでした。
ツヴァイと少し色が違うものの、それはまさしく「暗殺者」の色でした。
アインもツヴァイ同様、心と体を「暗殺者」にシフトしなければ人は殺せなかった。
『道具であること。装置であること。私たちは機能しさえすればいい』
暗殺者の瞳であるときのツヴァイは何も感じないそうしなければ生きていけない。そう自分に言い聞かせなければ人は殺せなかったのです。
アインはフルオートでマフィア幹部の乗る車を蜂の巣にします。
アインが走り去った後、今度は車を奪ったツヴァイがそのまま運転する車を蜂の巣にされたマフィア幹部に追突させます。
証拠隠滅の仕上げとして漏れ出てきたガソリンに火を放ちます。
ツヴァイは迎えの車に乗ってその場を去りました。
引火した火が車に燃え移り爆発する襲撃現場。
これで細かい証拠は出てこない。

火遊びの時間は終わらない1次と2次の襲撃はニュースとして報道されました。
それをショーの様に見ている人物がいました。
クロウディアと、ゲストとして案内されていた日本の広域暴力団・梧桐組の若頭 梧桐 大輔と、その舎弟の志賀 透でした。
「大げさね。夜はまだ始まったばかりだというのに」
「まだまだ続くってのか?あんな騒ぎが」
クロウディアは微笑みで返事をしていました。
アインは休む間もなくミッションを次の段階に進めていました。
今度は狙撃ミッション。
アインは難なく1発でターゲットを仕留めます。
アインは着実にターゲットを仕留め、後は哀れな死体を置いていくだけ
その後、ツヴァイが暗殺犯として仕立て上げるための「犯人の死体」を狙撃ポイントに放置します。
クロウディアの言葉が重なります。
「今夜の流血はほんの幕開けでしかないわ。この先に待っているのは本当の弱肉強食の時代。力さえあれば、どんな夢だって見られる世界。そんな生き方にミスター・ゴドー、あなたは魅力を感じるかしら?」
実のところ、この女は怖い思ったより声が高かった大輔さん
クロウディアの危険なささやきに梧桐組の若頭 梧桐 大輔は不敵な笑みを浮かべていました。
流血の夜は続いていました。
ツヴァイが単独でターゲットを仕留めている時、リズィとその部下達は別の場所で殴り込みをかけていました。
リズィも戦闘能力はずば抜けていますアインの目で見て、アインとして考えて、アインとして殺す
あるターゲットは車爆弾で派手に吹き飛び、ある者はアインの狙撃の餌食でした。
ツヴァイも着替える暇もなく銃一つでターゲットを仕留めていました。
またアインも愛用のコルト・パイソンに持ち替えてターゲットを冷静に仕留めていました。
あの「暗殺者」の目で。

石頭過ぎたトニートニー・ストーンは戦慄していました。
内偵として放っていた部下達とことごとく連絡が取れない。
じわじわと首を締め上げられる感覚に陥っていました。
「アントン、何がどうなっている!?アベルもバークも誰も連絡をよこさねぇ!こんな大事になっているというのに......」
マフィア幹部の連続襲撃事件はトニー・ストーンも知るところとなっていました。
『次は自分か?』
そんな思いもあったのでしょう。
そしてそれは、正解でした。
トニー、もう終わりなんだよ焦るトニーに比べて、アントンは至って冷静でした。
「誰も生きちゃいないさ。鉄砲玉として名を残したんだ。みんな本望だろうよ」
「う、なんだそりゃ?バーク達がやったってのか!?ドン=ゴニーやウーゴの野郎を!」
「誰もがそう思い込むだろう。墓の中までインタビューに行くヤツなんて、いやしないからな」
そして、トニー・ストーンの腹心中の腹心であったアントンがボスであるトニーに銃を向け、躊躇することなく引き金を引きます。
1発目は肩に当たります。
「アントン、なぜ?」
「ブルータス、お前もか」の心境のトニー別れの一発
偽りの「マフィア戦争」の受益者二人「分からないか?分からないだろうなぁ。石頭のアンタには......」
最後の銃声。
トニー・ストーンはとどめを刺され、事切れました。
そこに意外な人物が現れます。
現職警官のガント。
最後の筋書きは気を許すアントンにトニー・ストーン殺害を任せ、実際に射殺したのは警官であるガントの手柄とする。
ガントはマフィア戦争を終結に導いた功労として15年ぶりに昇進を果たし、アントンはインフェルノから応分の金をもらい、実のところ毛嫌いしていたメラニースクウェアから出て行くことになりました。

全てはサイス=マスターの筋書き通り。
「昨日、一つの時代が終わりました。長らく西海岸の暗黒街を支配してきた6人の老人達は悲運の最期を遂げ、トニーストーンは全ての黒幕と見なされて法の下に裁かれたのです。頭目を失ったそれぞれの組織は、我らの同胞達の手により、新たな時代へと導かれていくことでしょう。インフェルノの名の下に」
至って上機嫌のマグワイヤこの状況がクロウディアを次の行動に駆り立てる
インフェルノの事実上のNo.1とNo.2であるマグワイヤとワイズメルは上機嫌でした。
しかし、クロウディアは心中穏やかではありませんでした。

欲望と裏切りの結果全てが終わった翌日、警官ガントがマフィア戦争を終わらせた功労により表彰されるニュースが流れ、それをツヴァイは見ていました。
「みんな、このニュースを真に受けて、納得するんだろうか......」
普段なら無視する様なツヴァイのつぶやきに、アインは付き合って答えます。
「真実なんて誰も気にしないし、興味も持たないわ」
「あの日死んだ人たちのために誰が祈るんだろう。誰がその罪を償うんだろう......」
偽りと現実の狭間に戸惑うツヴァイ達観しているアイン。しかし、彼女の心もまた揺れ動いている
「祈りも贖罪もありはしないわ。死は全ての終わり。その後に何を付け足そうと、意味はない」
生きている間こそ全てであり、それは他人の屍を踏み越えて行かなければならない。
二人は意志も、想いも、意義も踏みにじられた世界に生きているのです。
アインが飾った花は枯れ果てていました。
『死は全ての終わり』
アインの言葉を示している様でした。

死んで花実は咲きません

いやぁ~、凄い回だった。
ターゲットをまとめて皆殺し、ってパターンは映画『ゴッドファーザー』でおなじみの手法ですが、対立マフィアにその罪をなすりつけるとはかなりエグイ方法ですね。
それにアインのライダースーツやパーティードレスに一人盛り上がったのですが、それも舞台に彩りを添えるものであり、あまりクローズアップされることなく流される。
やっぱりPhantomって淡々と殺伐としたお話ですよね。
その瞳、以前から?、それとも最近?今回一番驚いたのは文中でも書きましたがアインの瞳。
彼女もまた「暗殺者」にシフトしなければ人を殺せず、また自己を維持することが出来なかった。
実は原作ゲームではこの辺の描写は一切無く、普段の所作で彼女の心情が垣間見える感じでした。
アニメ版のアインは想像以上に多感な人物のようですね。
そういえばPhantom公式ブログ4月15日分に掲載されていましたが、7月24日発売予定のDVD特典ピクチャードラマって「どれも砕けた話?たのしいPhantomといった内容です」とのこと。
キャラが変わっちゃいそうなお話っぽいですが、楽しみですね☆

2009年5月 9日

●ツッコミ入れます「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」予告編

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」予告編

6月27日の全国公開をひかえ、やっと、とうとう予告編が公開されました。
新劇場版として2作目、その作り込み度も更に過剰なまでにパワーアップというかヒートアップしてますね(笑)
それは派手なシーンもさることながら、静かなシーンにおいても世界を緻密に、そして意図した世界観を持って描いています。
庵野監督以下スタッフの皆さまの並々ならぬ情熱を感じる映像ですね。
ヱヴァは更に躍動感が増し、第3新東京市は更に派手にぶっ壊れ(笑)、そしてキャラ達は更に可愛くなっていました。
そんなわけで、キュートさアップのキャラ達を中心に予告編映像にツッコミを入れていきます(笑)
マウスを画像の上に持って行けば突っ込みコメントが表示されます。
※PCブログ版オンリーの機能です。携帯で見てる方は突っ込みコメントは見れません。ごめんなさいm(_ _)m

これって寝ぼけてシンジくんのそばで寝ちゃったときのお話?シンジくん、前作よりちょっと男前になったかな?でも可愛い(爆)

余所さんでは綾波という解説でしたが、どう見ても別キャラにしか見えない。水族館で綾波とデート中のシンジくん?

液体の中というのは綾波にとって別のイメージがあるのかもしれませんね。改名したアスカさん、今回はいきなりプラグスーツでご登場?

相変わらず「眼鏡キラリ~ン」のリツコさん(笑)今回もやっぱりスイカを作ってるんですか?加持さん

おおぉ、案外可愛い新ヒロイン、真希波・マリ・イラストリアスえ~と、パンツ見えてますよアスカさん(しかも縞パン!)

レアなキョトンとした綾波の表情。相手はゲンドウさん?おおぉ、いつものアスカだ(笑)

シンジくん、アスカに追い出されて物置に移動させられたの図......かな?やっぱ戦いとなればマリもこんな風になっちゃうんですね

きっ、と歯を食いしばり見つめるその先にいるものは......相変わらずラスボス的な雰囲気のゲンドウ(でも実は奥さんラヴラヴな人(笑))

アラートの中での作戦指揮。葛城ミサト作戦課長は大変ですホントこの人って全てを知ってるのか知らないのかよく分からないリツコさん

戦いの状況を見定める感じの綾波なんだか「ネギま!」キャラっぽくなってるアスカ(笑)

予告編ほぼ全カット先行して公開されていた特報と違うカットでしたね。
この辺にもスタッフの気合いが伺えます。
「新劇場版:序」の方ではTV版からの延長線上でキャラ作画が成立していた感がありますが、「新劇場版:破」では劇場版としてオリジナルにキャラの作画をしている感じですね。
つまり、TV版とは既に違う世界に入ってますね。

そういえば余所さんで指摘されているように「綾波」、改名したアスカの「式波」、そして新ヒロインのマリの「真希波」
3人のヒロインがそろって名字に「波」を持つ謎。
これについてはプロデューサーも堅く口を閉ざしています。
まぁ、これは「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」を見るまでのお楽しみですね。
それと前作では綾波が一人ヒロインでしたが(ミサトさんはとりあえず置いといて(笑))今回はシンジくんを取り囲むヒロインが一気に3人に増えましたね。
「新劇場版:破」ではどんな修羅場がシンジくんを待受けているのか凄く楽しみですね(ンな展開無いって(笑))

ネタもと
GIGAZINEさん
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」の予告編、ついに公開

2009年5月 5日

●熱き心の「ガンダム OP/ED COLLECTION」

今蘇る、熱き心

唐突ですが、私ってアニメのOPやED大好きなんですよね。
もう本編より好きだったりするくらいです(その良い例がオープニングで力尽きた『火魅子伝』(笑))
そして、ありそうで意外になかったDVDが8月25日にリリースされます。
その名も、
「ガンダム OP/ED COLLECTION Volume 1 -20th Century-」
「ガンダム OP/ED COLLECTION Volume 2 -21th Century-」
20世紀と21世紀を越えて30年間作られ続けたガンダムシリーズの総括的OP&ED集です。

やっぱり私のようなおっさん世代ですと、ガンダムには一入(ひとしお)の思い入れがあります。
実はガンダムシリーズは全て見ているわけではありませんし、ここ最近はホントに見てません(SEED途中で断念。Xに至っては「ガンダムX 何それ? 美味しいの?」って感じです(笑))
そうなると20世紀枠の(って甲子園?)「Volume 1」の方がなじみ深い作品が多いんですよね。

■OP「水の星へ愛をこめて」
TV『機動戦士Zガンダム』のOPで、森口博子さんのデビュー曲です。
優しくて切ない曲でしたね。
この曲はZガンダム後期のもので、OPも前期の映像と新作を取り混ぜて作ったものでした。
でも、カット割りやカットへのアクセント付けが非常にセンス良く、OP製作を任された梅津 泰臣さんの職人技が光った作品でした。

■OP「いつか空に届いて」
■ED「遠い記憶」

OVA『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』の曲です。
この2曲は椎名 恵さんの代表曲と言っても良い情感のある曲でした。
少年の視点から描くリアルなガンダムの戦争。
アニメ版「戦場の小さな天使たち」(イギリス映画です)とも言うべき重厚な作品でした。

■OP「THE WINNER」(歌:松原みき)
OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』の曲で、かなりノリの良いかっこいい曲です。
OPの作画もかなり気合いが入っていましたね。
この曲をカラオケで歌い切れれば大抵の曲は歌えます(笑)

■OP「STAND UP TO THE VICTORY ~トゥ・ザ・ヴィクトリー~」(歌:川添智久)
■ED「WINNERS FOREVER~勝利者よ~」(歌:infix)

TV『機動戦士Vガンダム』本編は身の置き所のない微妙な作品でしたが(いや、褒めてますよ(笑))OPもEDも良い感じで熱い曲でしたね。
「STAND UP TO THE VICTORY」はカラオケで歌うと結構盛り上がれますよ(笑)
「WINNERS FOREVER」はビル・ゲイツに捧げる歌として「WINDOWS FOREVER」って替え歌を歌って遊んでましたね(笑)
OSのデファクトスタンダードを勝ち取るために「戦い続ける、孤独なまでに一人……」まさにビル・ゲイツのための替え歌だった(笑)

●OP「FLYING IN THE SKY」(歌:鵜島仁文)
●OP「Trust You Forever」(歌:鵜島仁文)
●ED「君の中の永遠」(歌:井上武英)

TV『機動武闘伝Gガンダム』は熱かった。
本編も熱けりゃOPも熱い。
本っ気で暑っ苦しいくらいに燃えるような熱さでした(褒めてんだかけなしてんだか(笑))
しかし、曲も作画も気合いは入りまくりで、これは正しい意味で「燃え」ますよ。

■OP「JUST COMMUNICATION」(歌:TWO-MIX)
■OP「RHYTHM EMOTION」(歌:TWO-MIX)

TV『新機動戦記ガンダムW』OPのこの2曲は間違いなく名曲です。
名探偵コナンを演じている高山みなみさんが歌っているのは有名なお話。
カラオケシステムに「ボイスチェンジ」があれば歌えるんですけどね(笑)

このDVDはマジで買いです。
ガンダム世代なら云々言わずに買わなければならない代物です。
しかし、買って再生した瞬間に自分の部屋がご近所迷惑なカラオケルームと化するのは間違いないでしょう(笑)

ネタもと

http://journal.mycom.co.jp/news/2009/04/24/045/index.html

●TYPE-MOON携帯サイト「まほうつかいの箱」にて

まほうつかいの箱TOP画面 千鍵ちゃんVer.です。えっと、ちょいと遅いネタで恐縮ですが、以前紹介した『空の境界』や『Fate/stay night』で有名なTYPE-MOONさんの公式携帯サイト『まほうつかいの箱』がNTTドコモのiモード専用サイトとして去る4月20日に正式オープンされました。※au、softbankへの対応も予定されています。
私も喜んで月額315円でマイメニュー登録しました☆
最初にダウンロードしたのはサイト正式オープンの目玉として描き下ろされた両儀 未那ちゃんの待受け画像です。
この未那ちゃん、なかなか愛らしく、可愛くてこの待受け入手のために315円払っても「我が人生、一片の悔いなし」(ラオウ様、ごめんなさいw)と言えるほどのものです!
……念のために言いますが、私ロリコンじゃないですよ(爆)
あっと「両儀 未那ちゃんって誰?」って方はググるかwikiりましょう。
ヒントは『空の境界 未来福音』です(って分かりますよね?)

さて、4月20日からこっち、日替わりのような勢いで待受け画像を中心にコンテンツが増えてます。
その中でも美味しいネタは5月カレンダーに出てくる、ややぷにキャラ化したアルクが可愛くていい感じですね♪
あとTYPE-MOONキャラの人気投票も準備中ですし、みんなで作る「TYPE-MOON アレ辞典」もアレな感じで面白そうですw。

そんな訳で、皆さまもTYPE-MOON様に315円貢いで公式携帯サイト『まほうつかいの箱』を盛り上げましょうw。

TYPE-MOON公式携帯サイト『まほうつかいの箱』
※携帯専用サイトです。
このQRコードで『まほうつかいの箱』に飛びますよ
2009年5月 4日

●Phantom アインの最新ファッション設定

Phantomの公式ブログにて次回で出るアインの最新キャラデが出てました(って言うよりファッション設定かな?)
躰のラインがきわどいアインのライダースーツ
アインのかっっこいいライダースーツ姿。
次回はこの格好でバイク・アクションを魅せ、更にM4A1をフルオートでぶっ放すという派手なアクションを魅せてくれますね。

麗しいアインのパーティードレス姿(これはいいものだ(笑))
これまた麗しいアインのパーティードレス姿。
可愛らしさと女らしさを併せ持つ素敵すぎるデザイン。
髪型もファッションに合わせてしっとりとしたヘアデザインになってますね。
紫のバラも効果的♪
ドレスも背中がかなりきわどいことになっています。
この艶姿でアインは銃を持ちます。
それもまたかっこいい。

Phantom次回が更に楽しみになりましたね☆

2009年5月 3日

●Phantom - Requiem for the Phantom - 第5話「刹那」レビュー

草食系男子が肉食系お姉さんに食べられちゃうの図(爆)

今回は2話続く原作を離れたアニメ版オリジナル回の初回です。
こういうある意味独立したエピソードで求められるのは切り離しても本筋に影響を与えないパーツ性と、それとは別にキャラクター造形を深める魅力的なエピソードが必要と思います。
その良い事例が機動戦士ガンダム(ファーストガンダムよ)の迷......名エピソード「ククルス・ドアンの島」と思う次第であります(オチはそこかい!(笑))

子煩悩な昔気質のマフィア、トニー・ストーン今度のターゲットはメラニー・スクウェアの牛耳る地元マフィア、ストーンファミリーのボス、トニー・ストーン。
ハードドラッグを認めない昔気質のトニー・ストーンに付いた通り名が「石頭トニー」(名前のまんまですな(笑))
彼には妻のヱヴァ......じゃなくてエバと一人息子のデューク(騎士刑事デュークにあらず(古い!))がいました。
後にツヴァイはこのトニーの家族を監視することになります。
そのトニーが目下頭を痛めていたのが日増しに圧力を強くしてきているインフェルノの存在。
今日もまたそのインフェルノ側交渉役が訪ねて来ました。
要求はストーンファミリーのシマであるメラニー・スクウェアの引き渡し。
無論、昔気質の「石頭」は首を縦には振りません。
しかし、ストーン自身も部下達もインフェルノとPhantomの恐ろしさを知りませんでした。

一方、当面暗殺指令のない模様のアインとツヴァイは馴染みの訓練施設となった廃工場でトレーニングを積んでいました。
もちろんアインが教官。ツヴァイが生徒として。
二人のやっていた訓練は、一つの銃を取り合うという......イス取りゲームのような訓練をしていました(ちょっと微妙です(笑))
「準備はいい?」
「いつでも」
二人はいったん距離を置き、ほぼ同時に銃の置かれたテーブルに二人は飛びつきます。
お手つき!(笑)やったわね(アインお怒りモード(笑))
最初に銃に触れたのはアインでしたが、百人一首全国大会ばりの素早さでツヴァイはアインの手をはじきます(なんて例え(笑))
上手い具合に銃を手にするツヴァイでしたが、手がダメなりゃ足でとばかりにアインは(何となく卑怯な感じもしますが)銃を向けるツヴァイの手を蹴り上げます。
アインの見事な蹴りっぷり(笑)イス取りゲームじゃなくて銃取りゲーム最終段階
空中に飛んだ銃を取り合う形でアインとツヴァイはテーブルの上で組み合います(が、我慢大会(笑))
ツヴァイがこの力比べのような状況に集中していることを見て取ったアインは冷静にツヴァイを足払いにかけ、体勢を崩させて銃を手にします。
倒れたツヴァイに銃を向け、
目の前の銃だけじゃない。周りを全てを見るのよ。今度も教官アインの勝ち
「一度武器を封じてもそこで終わりじゃない」
「ああぁ」
結局ツヴァイの完敗でしたが、ツヴァイの成長ぶりは目を見張るものがありました。

若い男を物色しに来たクロウディア姐さん(爆)「見事なものね」
二人の訓練を密かに見ていた人物がいました。
インフェルノ幹部、クロウディアです。
「最初はなすすべもなかったのに、もう渡り合えてるじゃない」
ツヴァイは謙遜します。
「コーチがいいからです」
クロウディアはツヴァイに用事が二つあり、その用向きについてはクロウディアの私邸にて伝えることでした。
呼ばれるツヴァイにアインはほぼ無視するように視線を投げることもしなかったので、ツヴァイはその場の最高権限を所有するクロウディアに付いていくしかありませんでした。このシーンは短いのですが、非常に女性的なものを感じました。
言わばツヴァイを真ん中にした三角関係ですね。
この「訓練場」はアインにしてみれば「聖域」と思うんですよね。
ここにはアインとツヴァイしかいない。
二人だけの世界(そこに明確な恋愛感情はない)
ツヴァイを連れて行かないでしかし、そこに異種な存在が入ってくることにアインは無言の拒否反応を示していたように思えます。
しかも、クロウディアはアインの半身とも言えるツヴァイを今日の任務だけでなく、その身をもアイン側から引き離して連れて行こうとしている。
でも、立場上アインに拒否権はない。
終始無言のアインは、言葉にならない拒否的な感情を持っていたように思えます。

さぁ~て、ごちそうのお時間よ(爆)さて、上司の権限で生きのいい若い男を私邸に連れ込んだクロウディアさん(爆)
しかもリズィを別件で外すという用意周到さ。
(別の意味で)ツヴァイがアブない!アインのジェラシーストームが発動する!!(って展開はPhantomにはありませんからね(笑))
もったいぶるクロウディアに改めて命令を聞くツヴァイでしたが、クロウディアの言う命令は意外なものでした。
「まず一つは今夜の私の護衛役兼話し相手になって欲しいの」
ダメだ。やっぱりクロウディアはツヴァイを食う気だ(爆)
「それから、任務の二つ目はある親子を監視すること」
「はい、命令であれば」
ツヴァイはインフェルノに飼われた猟犬として当然のごとく命令を受けようとします。
あなたは私のものしかし、クロウディアは意外なことを言います。
「ダメよ。あなたはお人形じゃないの。なぜ監視しなければならないのか、そこにどんな意義があるのか聞かないと、ね」
台詞の最初「あなたは『お人形』じゃない」は言い換えれば「あなたはアインと違う」と言っていることと同義語ですね。
サイス=マスターの言うことを忠実に守り、実行する。クロウディアはアインをサイス=マスターの言うなりの『お人形』と思っている。
確かにそれはその通りなのですが、クロウディアも、そばにいるツヴァイでさえ意識していなかったのです。
アインも血の通う人間であり、意識も心も確かに持っている存在であることを。

今ひとつインパクトに欠けるトニー親分同じ頃、ストーンファミリーは精神的恐慌に陥っていました。
「インフェルノの全容がわからねぇだと!?」
インフェルノはその名の通り秘匿性の強いマフィア・ネットワークです。
これ以上の調査は無用と判断したボスのトニー・ストーンはインフェルノと会合の機会を設ける算段をします。
一つだけ条件を付けて。
「お前らのボスを連れてこい」
と。
トニー・ストーンは交渉の結果、場合によっては返り討ちにするつもりです。
ストーンファミリーはインフェルノと全面戦争をする覚悟でした。
部下達はトニー自身の家族、エバとデュークの身を案じます。
トニーもそれは承知しており、警護の徹底を部下に指示します。

若い男なんて、ちょろいもんよ(笑)クロウディアの私邸では、二つ目の指示の詳細がツヴァイに伝えられていました。
「じゃ、相手の出方次第ではその親子を......」
「そう、それでも、殺れる?」
無力な母子を手にかけるかもしれない命令。
ツヴァイは思わず握った拳を硬くします。
身を寄せてきたクロウディアは会話の詰めに入ります。
「聞かせて、ただ命令されるのではなく、あなたの返事を」
ツヴァイは自分の立場を知っていました。
人を殺してきた。償いも出来ない。後戻りも出来ない。殺さなければ殺される。
ツヴァイは声無く首肯します。
ただ、彼はここでは先の結果を深く考えずに肯いたように思えます。
その時、二人の隠れ家である貸しロフトでは照明も付けずに月明かりの中でツヴァイの帰りを待つアインがいました。
酒を飲んで間を持たせる趣向のない彼女は飲み物(ミネラルウォーター?)を飲みながらツヴァイの帰りを待っていました。
たぶんアインは意識としては、
「ツヴァイが帰ってこない」
と言うだけのことだったと思います。
今の私に付き合ってくれるのは、この月明かりだけ自分自身待つ理由がわからないアイン
しかし、彼女自身気がついていないことがありました。
この2年あまりの間、アインは他人を必要としていなかった。
むしろ共闘など足手まといでもってのほかだった。
その彼女がツヴァイの帰りに意識を向けている。
アインの半身とも言える存在であるツヴァイは既に彼女の心の一部になっているのです。

トニー・ストーンとその息子デュークが遊園地で遊ぶ約束の日、アインとツヴァイもそこにいました。
いつぞやのショッピングモールの様にアインは彼氏とのデートではしゃぐ可愛い女の子を演じていました。
「毎度!」って言ってるみたい(笑)彼女に振り回される役が似合っているツヴァイ(笑)
ここでエバ、デューク母子の監視に合わせてアインは群衆の中で「羊の皮を被る」訓練をツヴァイに課していました。
「だいぶ慣れたようね」
「羊の群れに溶け込むには『羊の皮を被る』」
微笑みを絶やさず、口調も女の子然としていながらもアインは「教官」として課題を言います。
後にいるのが課題の男「5人前にすれ違った人の特徴は?」
「20代の白人男性。ドジャースの帽子に黒のシャツ。携帯で話していた雰囲気から友人とはぐれて落ち合う場所を探している途中」
「正解よ」
ここだけアインの声のトーンが落ちます。
アインはツヴァイが自分により近づく事については複雑な感情を未だに持ってしまうようです。
「羊の皮を被っても『オオカミの嗅覚は忘れない』」
「それは、君が教えてくれたことだ」
遊園地内のベンチで二人が休憩していると、その前をボディーガードを引き連れたトニー・ストーン親子が二人の目の前に来ます。
まさかトニー・ストーンは意識もしていないティーンエイジャーのカップルが目下敵対しているインフェルノ最高の殺し屋とは思わず、無防備な姿を見せていました。
ツヴァイは身を明かさない殺し屋としてはあるまじき事をしてしまいます。
殺し屋は視線を固定してはならないこれがこの親の子最後の遊園地になります。
ターゲットを見つめてしまったのです。
彼の心の中では、
『僕が殺してしまうのか、この親子を』
と考えていたのかもしれません。
無垢な心のデュークはそのツヴァイの視線に気がつきます。
しかし、今のツヴァイはある意味、素の感情で見ていたのでデュークはその視線に恐怖を感じませんでした(むしろ、ツヴァイの失態に冷ややかな視線を送るアインの方が怖い(苦笑))
女装が似合いそうなデューク(爆)「あの子、女装が似合いそうだ」 「何考えてるの!」
いや、やっぱり可愛い。マジ、女装させちゃダメよ(笑)
無邪気に笑い返すデューク。
ツヴァイは矢も盾もたまらない思いにかられます。
しかし、それは殺し屋の彼には必要のない感情。
殺さなければ殺される、そんなシンプルな地獄に彼はいるのですから。
そんな彼にアインは無心の視線を向けていました。
任務を与えられれば確実に実行するであろうアインも、今のツヴァイの反応に対して肯定と否定とがせめぎ合っているように感じました。

その夜、トニー・ストーンはインフェルノとの会合に向かいます。
インフェルノ側代表はクロウディア。実際には地区担当は別にいるのですが、インフェルノの秘匿性確保と、会合場所そのものが鉄火場になる可能性を考慮してのことでした。
「切り札が2枚あれば、大抵のゲームは勝てるものです」
......まともな交渉事と言うより、実のところ殺る気満々のクロウディアの姉御さんでした(笑)
やる気満々のクロウディアの姐さん「あ~、こんな仕事やりたくねぇ」って感じ
同じ頃、トニー・ストーンの私邸にはトニーファミリー総出と思えるくらいの数の警護がサブマシンガンを片手に屋敷周辺を固めていました。
その屋敷のすぐそばの街灯の下に、ツヴァイは待機していました。
複雑な感情を抱えながら。

悪いけど、本当の私は武闘派よメラニースクウェアの会合場所にトニー・ストーンとクロウディアが対峙していました。
クロウディアの傍らにはボディーガードとしてリズィがいました。
トニー・ストーンは改めて言います。
「メラニースクウェアから手を引け」
トニーは「借りは返す」と言いますがクロウディアも、
「その必要はありません。欲しいのは、メラニースクウェアだけです」
お互い言い分は平行線を辿ります。
トニーはメラニースクウェアに集う人々はファミリーであり、裏切れないと言います。
「あなたの本当のファミリーが危険にさらされているとしても、同じ事が言えますか?」
トニーはクロウディアの言葉を軽い恫喝と受け取ります。
「そうしたが最後、あんた達も全てを失う。それでもいいのか?」
クロウディアは一歩も引きません。
「もう一度お聞きします。メラニースクウェアをインフェルノに明け渡していただけます?」
これはクロウディアからの事実上の最後通牒です。
さて、お答えは?......やだ(爆)
その場が殺気立ってきます。
沈黙の後のトニーの答えは、
「NOだ」
部屋に一気になだれ込んでくるトニーファミリーの兵隊達。
追い詰められるクロウディアとリズィ。
しかし、次の瞬間、トニーファミリーの兵隊達が次々と狙撃されます。
射手はアインでした。
マジでヤバイ、クロウディアの姐さん次の瞬間にはアインに皆殺しにされるストーンファミリーの皆さま(爆)
アイン「まず一人目、一丁上がり!」って言いませんよね(笑)......長袖にしてくれば良かった(笑)
拳銃では狙えない距離からの狙撃でした。
トニーファミリーの兵隊達片付けた後、クロウディアは冷静に指示を出します。
「ツヴァイ、仕事よ」
その指示を受けたときのツヴァイは暗殺者の目となっていました。

やっぱり可愛いデュークたん(笑)トニーファミリー襲撃の一方は屋敷にも伝えられ、エバはデュークのそばに向かいます。
その時、デュークは夜も遅いため自分のベッドにいました。
「ん?」
窓が開き、気配を感じたデュークが見たものは月明かりを背に人型の影のように現れたツヴァイでした。
今の彼は人ではなかった。
まさに亡霊のように立つツヴァイ相手が死神とも知らずに微笑むデューク
幼いデュークはツヴァイの放つ殺気にも気づかずに、見知った人が訪ねてきたものとばかり思っていました。
母親のエバがデュークの部屋に入ると、
「あのね、遊園地にいたお兄ちゃんが......」
デュークの視線の先をエバが見たとき、ツヴァイはためらうことなくエバに向かって引き金を引きました。
本当に不憫なエバツヴァイの業は深い
その場に崩れるエバ。
デュークは何が起こったのかわかりませんでした。
更に銃をデュークに向けるツヴァイ。
しかし、彼は見てしまいます。
鏡に映る、幼い少年に向かって銃を向ける死人のような目をした自分を。
ほんの一瞬だけ彼は引き金にかけた指の力を抜きます。
でも、人間的な反応はそこまで。
これが、僕か......これが最後の人の心の欠片
僕はこの子の顔を忘れないだろう......僕は殺し屋だ。人の屍のを踏み越えて生き延びる。
ツヴァイは条件反射のごとく、事を済ませるのでした。
急いで私邸に戻ってきたトニー・ストーンはデュークの部屋で変わり果てた姿となったエバとデュークを見て、力なくその場に崩れるように膝をつきます。
メラニースクウェアを守るために張った意地の結果がこれでした。

さぁ~、若い子をいただきましょうかぁ!(爆)今日は別行動だったアインは先に隠れ家に戻っていました。
また照明も付けずに月明かりだけでツヴァイの帰りを待っていました。
しかし、ツヴァイが向かったのはクロウディアの私邸でした。
無力な母子を手にかけたショックなのか、ツヴァイは暗殺者の瞳のままもうろうとしていました。
クロウディアは自分の望む段階にツヴァイが来たことを実感していました。
そのツヴァイを優しく抱きしめ、
「素敵よ。あなたは素敵よ」
クロウディアの私邸の照明は消えます。
そして、帰らぬパートナーをアインはずっと待ち続けていました。

まだ、帰らないの......

期待と不安の1セットとなったアニメ版オリジナルストーリー!......ちょい微妙でした。
トニー・ストーンは映画「ゴッドファーザー」のドン・コルレオーネの様に麻薬に手を出さない昔気質で子煩悩なマフィアというのは良い設定でした。
しかし、話が短いからトニーもその配下もちょっと軽い存在でしたね。
1話だけの出演だから仕方がないか。
ショタの趣味はないが、この子はアリだな(爆)それとやはり子供に手を出したのは辛かったな。
まぁ、ツヴァイがそれだけ心に傷を作ればクロウディアにつけ込まれる心の隙も出来ると思いますが、後味の悪さは残りましたね(それが許されざるPhantomの世界とも言えますが)
それと気になったのが、アインが自覚しないままにツヴァイへの精神的依存度を高めているように思えます。
ホントは私も楽しんでるんだけどね他の方が聞いたら異論を言われるかもしれませんが、私は既にツヴァイはアインの心の一部になっていると思います。
アインがツヴァイの帰りをひたすら待ち続けるシーンがそれを示しています。
アインは身も心もサイス=マスターに支配されている。
サイス=マスターが自分の障害になることは目に見えていますから、クロウディアにとってはアインに拮抗する力を持ちうるツヴァイは手段を選ばず欲しい手駒。
その狭間でアインとツヴァイは自分の心を押し殺して生きていきます。
その二人の生きあがく姿こそがPhantomの世界なんですね。

おっと次回「大火」は原作ゲームにてシナリオを担当されたアインとツヴァイの生みの親である虚淵玄さんが書かれているんですよね。
めちゃくちゃ楽しみ!
で、予告はというと今回では出番の少なかったアインが八面六臂の大活躍(うわぁ、おっさんの言い回し(笑))
アインのドレス姿を見る日が来ようとは......前回出番が少なかった八つ当たりよ!(爆)
ドレスで麗しく着飾れば、躰のラインがはっきり出ちゃうライダースーツに身を包んでバイク走行中にM4A1をフルオートでぶっ放す。
欲求不満が攻撃力で爆発した感じです(笑)
ただ、予告編中のアインの台詞、
「道具であること。装置であること。私たちはただ、『機能』しさえすればいい」
悲しい台詞です。
でも、この台詞にちょっと違う印象を感じるんですよね。

装置に......なりきれない

あのキリングマシーンと言ってもいいアインがあえて「確認」の様にこの台詞を言うことは、実のところ逆の人間的感情が強く大きくなり始めていて、それを否定する形でこの台詞が言われているのではないかと。
そうでなければ彼女らは生きていけないのですからね。

2009年5月 2日

●MovableType 4.25 始めました

Movable Type 本家まるでどこぞの居酒屋のヱビスビール取り扱い告知の様なタイトルですが、まぁ、そのまんまなお話です(笑)
A-MIXではブログシステムの勉強もかねて有名なブログシステム「Movable Type」を使用していたのですが、その運用においては七転八倒いろいろとありました。
うまくいったり行かなかったり一喜一憂しながらそれなりにMovable Typeを運用していました。

とってもイケナイ状況だったんですよね。Movable Type のVer.3ぐらいでA-MIXの形も出来上がり、ケータイキットも使って携帯ブログへの連携も完成し、その形で運用していました。
しかし、A-MIXのMovable Type バージョンは3.33。現行バージョンはすでに4.25。
しかもメーカーの技術サポートは2008年7月31日にて終了。
セキュリティ的にも、今後のことを考えてもヤバイ状況だったんですね。
しかし、バージョン的に3.33から4.25へのアップデートは一定のリスクとそれなりの作業量が想定できました。
今更ながらMacOS 9やWindows 98を使い続ける人の気持ちがわかったような気がします(苦笑)

お仕事は得意な人に任せるのが一番!そこでふと思い立ったのが、
「危険なアップデートは誰かにやってもらおう」
と言う思いっきり他力本願な考えでした(笑)
需要があれば供給はある。
そう思って探したら、ホントにそういう会社がありました。
Movable Typeの作成代行を主業務とする会社「アイメディア」さんで、実力と実績を兼ね備えた会社さんでした。
作業依頼メールを送ったのが4月29日。
作業は翌日30日には終了しました(早っ!)
無論、代行作業を依頼するわけですから有償です。しかし、かなり安い。
もし、私と同じように悩みを持った方は一度、作業見積もりを取ることをお勧めします。
さてと、Phantomのレビューをまとめなきゃ!