●Phantom - Requiem for the Phantom - 第9話 「名前」 レビュー
このレビューはネタバレです。ご注意ください。
アインと玲二、あてのない逃避行を描いたエピソード。
ささやかな希望と、大きな挫折。
運命は大きく二人を翻弄します。
※今回レビューよりツヴァイを玲二と書きます。
アインは前回の弾丸摘出後、気を失ったまま玲二に車に乗せられていました。
玲二はアインの体に負担がかからないようにとシートを横にしていました(彼の本質はやはり気配りの出来る優しい少年ですね)




やがてアインは目を覚まします。
自分の受けた傷と治療の跡を確認します。
「目が覚めた?」
アインは声の主が玲二である事を意識します。
しかし、アインは名にも答えませんでした。
しばらくして、
「降ろして」
アインのある意味想定できた、無茶な言葉に玲二は冷静な声で応えます。
「降りてどうする?」
「マスターと合流する」
アインはサイス=マスターの盾となり、武器となって戦う覚悟でした。
しかし、玲二は、
「サイスは組織を裏切って逃げた。君はあいつに捨てられたんだ」
玲二はアインに諦めてくれるようにとあえて冷たい言い方をします。
しかし、アインはそれでも頑なに、
「状況は継続している。私はマスターと合流する。合流が無理なら逃亡の支援を行う。攪乱すれば組織の追っ手を割く事が出来る……止めて」
「ダメだ。任務を継続するのならこのまま僕といるんだ。逃亡中のサイスは今もPhantomに守られている。サイスには常にPhantomの恐怖が付きまとっている。だから、組織も迂闊には手が出せない。もしここで(アインが)捕まれば、サイスにとってもマイナスになる」
この部分の玲二のアインに向けた台詞は実は詭弁です。
アインがサイスのもとに向かうという事は死地に向かう事と同じ。
よくて生き延びたとしても、またサイスに利用されるのは目に見えている。
数字を意味する名前を与えられ、死んだ目でまた人を殺し、地獄の底を這いずり回る愚をアインにはさせたくない。
今のアインにはまだ玲二が『アインを死なせたくない』と言う感情を持って行動している事は理解できません。
だからこそ、玲二この状況に対処するために冷静な判断をアインに提示して見せたのです(少々無茶な論法ではありましたが)
アインの今まで生きてきた世界では、利害の一致ほど確かな信頼関係はないからです。
「変わったわね、ツヴァイ」
「変わった?」
「ええ、昨日とは別人の様。そうね、あなたはもう玲二じゃない。吾妻、玲二だから」
「聞いてたのか」
アインは夢うつつの中で聞いていたのです。
「あなたには帰る場所がある。本当の自分がある。でも……私には、何もない。私は『アイン』在るのは数字だけ。帰る場所はマスターの元だけ」
「そんなこと……」
「私には何もない。マスターの付けてくれた『アイン』という名前しか」
「アイン……」
「それが私。誰でもないPhan……」
アインは怪我からの疲労なのか、また眠りに落ちていきます。
『それは違う』
玲二は届かない心の声でそれを否定します。
玲二はガソリンスタンドに寄ったついでに隣の雑貨屋で痛み止めとミネラルウォーターを買います。
そこで街のチンピラに絡まれ、店のトイレに連れて行かれますが、玲二は軽くその連中を締め上げます。


しかし、このことがチンピラに否応なしに玲二の事を覚えさせる事になります。
玲二が車に戻ると、アインはちゃんといました。
「(痛み止めを)飲んでおくといい」
「私がいなくなってると思わなかった?」
「君は無茶だけど、バカじゃない」


玲二はパートナーであるアインの気性を理解していました。
でも、その理解は彼女に対して安心感と歯がゆさが伴うものでもあったのです。
同じ頃、強奪されていた500kgのコカインを積んだトラックが発見されていました。
その報はすぐさまインフェルノ上層部に伝えられました。
クロウディアとボディガードとしてリズィは呼び出しをくらい、最高幹部アイザック・ワイズメルから、


「サイスは手前(てめえ)の飼い犬だ。飼い主がけりを付けろ」
「承知しています」
上司が部下の始末を付けられなければ同罪となる厳しい掟です。
一方、玲二とアインはつかの間の安息を得ていました(車で移動中です)
ここでちょっと視聴者(というか私)が不思議な感覚を覚える事がおきます。
玲二の運転する車のラジオからPhantomの主題歌である『KARMA』が流れてくるんですね。
アインはこの曲が流れ初めて玲二がボリュームを上げるのを見て玲二に聞きます。
「知ってる曲?」
「あ、ごめん。うるさかった?」
「なんて曲?」
「さぁ、なんて曲だったかな。タイトルは忘れたけど、街でよくかかってた」
「日本ではみんなそんな曲を聴くの?」
いや、ごく一部の方々だけです(笑)
「音楽の趣味は人それぞれさ。ロスも日本も変わりない」
「日本の話を聞かせて」
玲二は躊躇しますが、
「思い出したんでしょ?吾妻玲二として暮らしていた時の記憶が」
「そうだな……」
たぶん、アインはあまり深く考えずに玲二に対して過去の記憶の話を聞いたと思います。
精神的に寄る辺を得て笑顔で思い出を語り続ける玲二に対し、アインの表情は曇ったままです。
『アイン』という名前以外何もない自分と、苦痛を伴うかもしれないが過去の記憶を得て、精神が安定し強くなった玲二との落差を感じている様に思えます。
『やはり自分には何もない』
その苦しさがかえって増したようです。
このシーンで時間描写に主題歌『KARMA』が使われましたが、ドラマの中で自分がリアルに聞いている音楽と、アニメのキャラクター達が同じ曲を聴くというのは不思議な雰囲気を感じるんですね。
私たち視聴者はアニメを心のどこかでは間違いなく絵空事と感じてみています(そりゃま、そうですが(苦笑))
そのアニメの世界で自分が聴いている曲が流れ出し、キャラ達がその曲について語ると、私たちのリアルな世界とアニメの世界の境界線が曖昧に見えてくるんですね。
良いとか悪いとかじゃなくて、どことなく個人的に違和感を感じる瞬間なんですね。
その夜、ロスの空港にてある電話が取り交わされていました。
「俺だ、ブツは予定通りに……」
『旅のご無事を』
梧桐大輔とクロウディアでした。


「なぁ~に、言ってやがる。逃亡ルートや搬入ルート、全てアンタの手の上で踊ってるんだぜ。落ち着いたら連絡する」
『今後とも良いお付き合いを』
そこで電話を切った梧桐大輔に舎弟の志賀が苦言を呈します。
「信用ならない女です。気を許せば、梧桐組そのものを売りかねない」
「だからなんだ。俺たちは俺たちであの女を利用するだけだ、だろ?」
「リスキーです」
「今更腰引けてんじゃねぇぞ、志賀。腹決めろ。駆け上がるぜ、俺は」


その『リスキーな女』と呼ばれているクロウディアも気分は最高でした。
梧桐組に恩を売り、サイスを追い詰め、その結果自分の足下が盤石になる、その一歩手前、チェックメイトまで来ている。
ここまで来れば自分の描いた筋書き通りに事が運ぶのは間違いない。
摩天楼の夜景さえもが自分の手にある様な錯覚をクロウディアは覚えます。
『失ったものを取り返す。全ての物を手に入れる』
クロウディアの野望は大きく前進しました。
玲二とアインの乗る車は郊外を走っていました。
「吾妻玲二、あなたは帰るべきだわ、あなたは」
アインは玲二の過去の話を聞き、考えた末の答えでした。
「帰る?」
「ええ」
「どこへ帰れって言うんだ」
これはかつてアインが言った言葉のままです。
殺し屋の帰る場所はない。
「この半年間、僕が何をしてきたか知ってるだろう。今更戻れる訳ない」
「でも、あなたには過去がある。吾妻玲二としてこの世に存在している」
かつての持論を曲げてのアインの発言ですが、これはやはりアインの優しさと思います。
人形と揶揄されるくらいに無感情な彼女ですが、帰れる場所がある人は帰るべきである。
それがツヴァイならなおのこと。
「君だってそうだ。ちゃんとここで……」
「あなたは、私にないものを持っている。自分を証明するものがある」
それは物証的なもの、パスポートでした。


ダッシュボードに入れっぱなしになっていた自分のパスポートを玲二は差し出し、
「これがあるかないかがそんなに重要なのか?」
「そう、それがあなたがあなたである証(あかし)。私にはないもの」
自分のアイデンティティを証明するパスポートが、実はアインとの間に立ちはだかる壁とわかると、玲二はそのパスポートを破り始めます。
この行為にさすがのアインも声を荒げます。
「何をするの玲二!」


その声を無視して細かくちぎったパスポートを車の窓から外に放り出します。
「あなた、自分が何をしたかわかってるの?あれはあなたの……」
そのアインの声を遮る様に玲二は、
「ただの紙切れだ。僕を僕でいさせてくれるのは過去の記憶だけ。そして、それは君にも……。前に話してくれたじゃないか、夢の話。色の記憶。眩しいくらいの明るさと強い風。故郷の記憶だろ?」
「曖昧な記憶よ。故郷だという保証もない」
「でも、君の記憶だ。君にもちゃんと過去がある。『アイン』なんて言う数字じゃない。本当の名前が……」
アインはここに来てたぶん違和感を感じていたと思います。
人は自分を自分でいさせてくれる過去の記憶を得ると、ここまで芯の通った強さをもてるのか。
玲二の変化に彼女は戸惑っていると思います。
でも、それだけではないんですね。
玲二はスタートラインの違いこそあれ、自分と同じ立場にいて、同じ苦しみを味わうアインを助けたいと思う情の通った気持ちを持っている。
それは記憶を取り戻す戻さない以前の玲二の優しい想いなんですね。
アインはそれをまだ理解できない。
「なぜ、なぜ私に構うの?あなたには何の得も……」
「君を死なせたくない。見殺しにしたくない。誰のためでもない。これは僕自身の意志だ。それを貫く。それが僕の自分である事の証だ。判子と紙切れで裏付けて貰う必要なんて、ない」
自分の存在を決めるのは自分自身の意志である。
寄る辺を得てそれにしがみつくものではない。
玲二は断言します。
しかし、アインはまだこのことを理解していなかった。
アインはこの2年間、蓄積され続けてきたサイスへの依存度は、玲二の想像を超えるものでした。
深夜の道路で検問がしかれていました。
インフェルノの力が及んでいるのかは分かりません。
「免許証を」
警察官は決まり文句を言って玲二の差し出した偽造免許証を受け取ります。
「どこから来た?」
「ロスから、友人を訪ねて」
「ウォレス=楊、20歳。年齢より若く見えるな」
「よく言われます」


「隣は?」
「妹です」
「顔色が悪いんじゃないか?」
出血の影響がまだ残るアインでしたが、警官への愛想笑いで玲二の演技を助けます。
「ええ、長旅で。車酔いです」
「OK、行っていい」
さしたる問題もなく玲二は検問を抜ける事が出来ました。
「上手くなったわね」
「ん、さっきの演技?何言ってるんだ。君に教わったんじゃないか」


自分と拮抗する殺しの技を有し、それを補完するテクニックも申し分なし。
今はもう既に玲二はツヴァイとして教えていた頃の人物ではない。
むしろ、今は芯の通った自分よりも強い存在となっている。
自分は必要ない。
アインは自分の半身とも言えた玲二の自分を越えた大きな変化に拠り所のない孤独感を増していきます。
玲二は通り道にあったモーテルで一泊する事にします。
「これからどうするつもり?」
アインは玲二に問います。
玲二は部屋の保安状況を確認しながら答えます。
「移動を続けながらこうやって君を休息させる。そして、君の傷が治ったら遠くへ行く」
「遠く?どこ?」
「最後まで」


つまり、死ぬまで付き合うという事です。
この答えにはアインも驚きを隠せません。
「そんなこと……」
しかし、言葉の重みの割には玲二はすがすがしい顔で答えます。
「言っただろ?自分の意志で決めたって」
アインは戸惑うばかりです。
彼女には自分のアイデンティティを固定するものがないからです。
今まで味わった事がなかった状況にただ、戸惑うばかりです。
玲二の思いやりでさえすら理解できないのですから。
「何か食べ物を買ってくるよ」
アインは一人部屋に残されて今の状況に、今の自分に思いを巡らせる事になります。
玲二は近くのファーストフードで今夜の夕食を買ってきますが、部屋には鍵がかかっていました。
ドアにノックしても反応がない。
「アイン、アイン!……!」
何かが起こった。
ドアを蹴破り、中の様子を見ると照明が消えていました。
そして、奥のバスルームの照明だけが付いていました。
その中で身じろぎもせずに自分のこめかみにUSPを押しつけているアインの姿がありました。
玲二はそっと静かにアインの側に近づきます。
見るとアインはUSPのトリガーに指を合わせているものの、その指先は逡巡を続けていました。
玲二は優しく、ゆっくりとした動作でアインから銃を取り上げます。手違いがない様に撃鉄に指を挟みながら。
「昨日まで恐怖を感じなかったのに……ダメ、指が動かない。玲二、あなたが撃って。私を楽にして」
「勝手すぎるだろ、どうしたんだアイン?」
死なせたくないと思った人から殺して欲しいと言われるのは玲二としては我慢ならない話と思います。
しかし、アインもまた苦しんでいるのです。
「君は僕よりもずっと強い人間だったじゃないか。」
「そんな事ない。私はただマスターのために、そのためだけに。例え組織を敵に回そうとマスターの指示さえあれば……なのに、今の私は何のために生きているの?組織に追われて、ただ逃げて、引き金も引けない」
玲二はただ、黙ってアインの『告白』を聞いていました。
「昨日、あそこで死んでいれば少なくともアインのままで死ねたのに……」
「そんな……僕たちは死ぬために戦って来たのか?」
玲二はアインに良く話を聞いて貰うために彼女の側に寄り、目線の高さを合わせます。
「違う生きるために戦ったきたんだ。死んで欲しくないんだ。こんなバカな事で」


どうすればいい?そんな問いかけが聞こえてくる様なアインの切実な瞳に玲二は更に言葉を紡ぎます。
「生きてて欲しいんだ。ただ、それだけの事なのに」
玲二の切なる願いです。
「私はインフェルノに追われている。もし、今ここに追っ手が来たら、あなたは組織と私、どっちに銃を向ける?」
「決まってる。組織を撃つ。僕は、僕の意志で引き金を引く」
「どうして、あなたはそうまでして生き抜くの?そういう生き方を私にもしろって言うの?」


「嫌なのか?」
「だって、私もう誰でもない。何もない。生きている理由も役目も」
「アイン……!」
ここで玲二は一つの考えにたどり着きます。
「『アイン』は止めよう。『アイン』なんてただの数字だ。名前じゃない。君には新しい名前が必要だ」
アイデンティティを自分に固定させるための、名前です。
「名前?」
「Phantomでも数字でもない。君は君として生きていくための、名前……『エレン』、『エレン』だ。今から僕は、君をエレンと呼ぶよ」
「どうしてエレンなの?」


「理由なんていい。僕がそう決めた。殺し屋でも人形でもなく、君が君として生きていくための名前」
「エレン、なんか、変」
エレンは居心地の悪そうな、でもまんざらでもない表情を見せていました(※ここから以後、彼女の事はエレンと書きます)
「そうか。エレン探そう。君の無くした過去を」
新たな名前を得たエレンは思わぬ展開に戸惑いを隠せませんでした。
彼女は後から名前というものの価値を感じる様になります。


名前は祈りを込めたものであり、望まれて生きるためのものなのです。
エレンという名前は玲二がエレンに対してこの世で生きていて欲しいと願いが込められているのです。
そして、エレンもまた、その願いを受け、生き延びる道を選びます。
『本当の名前を見つけたら、生きる理由なんていくらでも見つけられる。例え誰かを傷つけても、自分で生きようと思う。今はまだ辛いかもしれないけど、行こう、僕と一緒に』
同じ頃、夜の道を走るピックアップトラックがいました。
運転しているのはリズィ。助手席に座るのはクロウディアでした。


「アンタのお気に入り、もしこのままサイスの側に付いたら、どうする?」
「殺して」
クロウディアの答えは至ってシンプルなものでした。
翌朝、玲二とエレンはソルトレイクシティに着いていました。
「車と現金を調達してくる。1時間で戻るよ。傷は?」
「無理をしなければ大丈夫」
エレンの様子を見て玲二は車から降りようとしますが、最後に、声をかけます。


「気をつけて、エレン」
「ええ、玲二」
かつてはお互いの事をアイン、ツヴァイと呼び合っていた二人は、今やお互いのパーソナルネームを違和感無しに呼び合っていました。
玲二が車から降りた後、アインは密かに隠し持っていた紙切れをポケットから取り出します。
『吾妻玲二』と書かれたパスポートの切れ端。


「エレン、玲二が付けてくれた名前。この名前で私は……」
言葉が続けば『新しく生きる』って続けていたと思います。
しかし、それは泡沫の夢となります。
エレンは車の外に自分を監視する男を見つけます。
直感でインフェルノ一派である事を看破します。
またその男は寄ってきた車に何かしら報告をしていました。
このままこの車にいては危ない。
また、危機が迫ってきている事を玲二に知らせなければならない。
アインは自ら囮となって側の店に入ります。
店の裏口から出たアインを男は追います。
しかし、アインはその裏をかき、男の背後につきます。


男をうとうとしたその時、エレンは傷が疼き引き金が引けなくなります。
銃声一発。
倒れたのは男の方でした。
「らしくないな、アイン。痛みなど精神力で克服したまえ」
アインを助けたのはサイスとサイスの雇ったボディーガードでした。
「マスター……」


エレンは思わず銃を落としてしまいます。
アインとしてのサイスへの忠誠と、身をもって助けてくれた玲二との狭間でエレンは深く思い悩む事になります。
玲二はエレンがサイスの手に落ちた事も知らず、車を盗もうとしていました。
しかし、その頭にリズィのロングバレルが押しつけられます。
「終着だよツヴァイ。青臭いハネムーンは楽しかったかい?」
「リズィ」
玲二は車に押しつけられます。


「サイスに踊らされたようね」
「僕はサイスとは関係ない」
「どうだか」
「それもゆっくり聞かせて貰うわ。さっき知らせが入った。Phantomを尾行させていた部下が殺された。Phantomはサイスの手に戻ったわ」
「嘘だ……エレン」
玲二はインフェルノに連れ戻され、尋問にかけられていました。
リズィの容赦ない拳と蹴りが玲二に繰り出されます。
「いい加減に吐いちまったらどうだい。サイスはどこに向かった」
「知らない、僕らは」
更に見舞われるリズィの拳。
ここでクロウディアが助け船の様に声をかけます。
「やはり、彼は何も知らないようね。後は私にまかせて、下がっていいわ」
「その頑固さだけは認めてやるよ」
リズィはそう一言残して部屋から出て行きました。
「マイクは切ってある。何を話してもいいわよ」
エレンを失い、自分の命もあとわずかだろうと思っていた玲二は、特に語る事もありませんでした。
「アインを助けて二人で逃げる。それが君の選択だったの?バカね、君は裏切り者に荷担してしまった。疑惑の対象よ。日本に戻るところではなくなった」
クロウディアは玲二の側により、怪しくささやきます。
「でも、君にはまだ最良の選択肢が残っているわ。身の潔白を証明し、アインを取り返す方法が……」
その言葉にようやく玲二は反応します。
「なん、ですか?」
クロウディアは玲二の前に銃を差し出します。
「あなたなら分かるでしょ?これの使い方」
玲二はそれを両手でしっかり受け取ります。
そして、クロウディアの意志を読み取ります。
「サイスは、僕が殺します」
今回も良い回だったのですが、原作ファンとしてはちょっと物足りなかった感が否めません。
原作ゲームではエレンの自殺未遂の際、彼女は自分の感情を爆発させるんですね。
そして、名前を与えられ自分というものを得たとき、彼女は涙を流してその夜は眠るんですね。
アニメ版としては全体的にしっぽりと表現されていましたね。
しかし、シリーズ構成の黒田さんはあえてエレンの感情を爆発させなかった。
それはおそらく、3部のあそこで……ってみなまで言ったら興ざめですので(ネタバレ野郎の言葉じゃないですね(苦笑))ここでは伏せておきましょう。
そういえばそういうシーンじゃないけど、アインの下着姿が出てきましたね。
黒を基調としたものでしたが、下はスパッツでしたね(ちなみにこの設定画は公式サイトで発表されていました)
で、ブラは黒一色ではなくデザインのしっかり入ったものでしたね。
これはアインの趣味なのか、それともサイスの買い与えたものなのか。
雰囲気的にはサイスの趣味っぽいものを感じるんですけどね(苦笑)































































































































そして同じ頃、トニー・ストーンは怒りの眼差しのまま殺された妻エバと一人息子デュークの葬儀に出ていました。


























































































































































































































































