1年間でレートが下がったケースのシミュレーション
ここからは具体的に1年間の積み立てプランの例を検証してみましょう。
1年間でレートが4円下がると考えたケースで考えてみます。計算を簡略化するため3ヶ月ごとに1円下がるという条件で、スワップポイントも1円下がるごとに比率に応じて減ると想定します(概算です)。
トルコリラは現状下げ圧力が強い感じで、油断はできない状況ですのでこのくらいの条件も設定してみます。
スタート時の条件設定
スタート時の条件は以下のような設定にしています。
保有ポジション | 10,000 |
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ポジションレート | 30円 |
毎月積み立て額 | 10,000円 |
毎月買い増しポジション | 1,000通貨 |
有効証拠金 | 100,000円 |
必要証拠金 | 12,000円 |
スワップポイント | 86円(10,000通貨当たり/日) |
レバレッジ | 3倍 |
維持率 | 833% |
1ヶ月後
証拠金10,000円、ポジション1,000通貨を追加後の状況、レートの変化はなしの想定
保有ポジション | 11,000 |
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ポジションレート | 30円 |
ポジション評価額 | 330,000円 |
ポジション評価損益 | 0円 |
受け取りスワップ | 2,580円 |
期間口座損益 | 2,580円 |
口座損益 | 2,580円 |
有効証拠金 | 112,580円 |
必要証拠金 | 13,200円 |
維持率 | 852% |
2ヶ月後
証拠金10,000円、ポジション1,000通貨を追加後の状況、レートの変化はなしの想定
保有ポジション | 12,000 |
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ポジションレート | 30円 |
ポジション評価額 | 360,000円 |
ポジション評価損益 | 0円 |
受け取りスワップ | 2,838円 |
期間口座損益 | 2,838円 |
口座損益 | 5,418円 |
有効証拠金 | 125,418円 |
必要証拠金 | 14,400円 |
維持率 | 870% |
3ヶ月後
証拠金10,000円、ポジション1,000通貨を追加後の状況、レートが29円になったと想定
レートが下がった分はポジションチェンジをした状況
保有ポジション | 13,000 |
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ポジションレート | 29円 |
ポジション評価額 | 390,000円 |
ポジション評価損益 | -12,000円 |
受け取りスワップ | 3,096円 |
期間口座損益 | -8,904円 |
口座損益 | -3,486円 |
有効証拠金 | 126,514円 |
必要証拠金 | 15,080円 |
維持率 | 838% |
ここまでの検証
3ヶ月目でレートが1円下がったという設定です。スワップポイントも及ばず少しだけ口座損益がマイナスになりました。但し、レートが下がって証拠金の額が減ったため、維持率はわずかですがアップしています。なのでこの状況ではあまり心配する必要はないでしょう。
4ヶ月後
証拠金10,000円、ポジション1,000通貨を追加後の状況、レートは29円のままと想定
保有ポジション | 14,000 |
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ポジションレート | 29円 |
ポジション評価額 | 406,000円 |
ポジション評価損益 | 0円 |
受け取りスワップ | 3,239円 |
期間口座損益 | 3,239円 |
口座損益 | -247円 |
有効証拠金 | 139,753円 |
必要証拠金 | 16,240円 |
維持率 | 860% |
5ヶ月後
証拠金10,000円、ポジション1,000通貨を追加後の状況、レートは29円のままと想定
保有ポジション | 15,000 |
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ポジションレート | 29円 |
ポジション評価額 | 435,000円 |
ポジション評価損益 | 0円 |
受け取りスワップ | 3,488円 |
期間口座損益 | 3,488円 |
口座損益 | 3,241円 |
有効証拠金 | 153,241円 |
必要証拠金 | 17,400円 |
維持率 | 880% |
6ヶ月後
証拠金10,000円、ポジション1,000通貨を追加後の状況、レートが28円になったと想定
レートが下がった分はポジションチェンジをした状況
保有ポジション | 16,000 |
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ポジションレート | 28円 |
ポジション評価額 | 448,000円 |
ポジション評価損益 | -15,000円 |
受け取りスワップ | 3,738円 |
期間口座損益 | -11,262円 |
口座損益 | -8,021円 |
有効証拠金 | 151,979円 |
必要証拠金 | 17,920円 |
維持率 | 848% |
ここまでの検証
6ヶ月(半年)が経過しました。レートはさらに1円下がって28円になったという設定です。半年で2円下がると口座損益のマイナス額は増加してしてしまいます。
但し、ここでもレートが下がったポジションはポジションチェンジをして、保有ポジションレートも下げているため証拠金の額が減ったこととも合わせて維持率は少しだけアップしているという状況です。
このレベルなら大きな問題はないので、積み立てをしながら気長にポジションを構築しましょう。
7ヶ月後
証拠金10,000円、ポジション1,000通貨を追加後の状況、レートは28円のままと想定
保有ポジション | 17,000 |
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ポジションレート | 28円 |
ポジション評価額 | 476,000円 |
ポジション評価損益 | 0円 |
受け取りスワップ | 3,851円 |
期間口座損益 | 3,851円 |
口座損益 | -4,170円 |
有効証拠金 | 165,830円 |
必要証拠金 | 19,040円 |
維持率 | 870% |
8ヶ月後
証拠金10,000円、ポジション1,000通貨を追加後の状況、レートは28円のままと想定
保有ポジション | 18,000 |
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ポジションレート | 28円 |
ポジション評価額 | 504,000円 |
ポジション評価損益 | 0円 |
受け取りスワップ | 4,091円 |
期間口座損益 | 4,091円 |
口座損益 | -79円 |
有効証拠金 | 179,921円 |
必要証拠金 | 20,160円 |
維持率 | 892% |
9ヶ月後
証拠金10,000円、ポジション1,000通貨を追加後の状況、レートが27円になったと想定
レートが下がった分はポジションチェンジをした状況
保有ポジション | 19,000 |
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ポジションレート | 27円 |
ポジション評価額 | 513,000円 |
ポジション評価損益 | -18,000円 |
受け取りスワップ | 4,332円 |
期間口座損益 | -13,668円 |
口座損益 | -13,747円 |
有効証拠金 | 176,253円 |
必要証拠金 | 20,520円 |
維持率 | 859% |
ここまでの検証
9ヶ月が経過しました。さらにレートは1円下がり27円になった設定です。さすがにこのペースでレートが下がるとスワップポイントでは補填できませんので、口座損益のマイナスは増加します。
但し、やはりポジションの切り下げと証拠金の額が減ったことで維持率は少しアップという状況でほぼ変わりません。まだ安心できるレベルを維持できています。
10ヶ月後
証拠金10,000円、ポジション1,000通貨を追加後の状況、レートは27円のままと想定
保有ポジション | 20,000 |
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ポジションレート | 27円 |
ポジション評価額 | 540,000円 |
ポジション評価損益 | 0円 |
受け取りスワップ | 4,411円 |
期間口座損益 | 4,411円 |
口座損益 | -9,336円 |
有効証拠金 | 190,664円 |
必要証拠金 | 21,600円 |
維持率 | 882% |
11ヶ月後
証拠金10,000円、ポジション1,000通貨を追加後の状況、レートは27円のままと想定
保有ポジション | 21,000 |
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ポジションレート | 27円 |
ポジション評価額 | 567,000円 |
ポジション評価損益 | 0円 |
受け取りスワップ | 4,644円 |
期間口座損益 | 4,644円 |
口座損益 | -4,692円 |
有効証拠金 | 205,308円 |
必要証拠金 | 22,680円 |
維持率 | 905% |
12ヶ月後(1年後)
証拠金10,000円、ポジション1,000通貨を追加後の状況、レートが26円になったと想定
レートが下がった分はポジションチェンジをした状況
保有ポジション | 22,000 |
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ポジションレート | 26円 |
ポジション評価額 | 572,000円 |
ポジション評価損益 | -21,000円 |
受け取りスワップ | 4,876円 |
期間口座損益 | -16,124円 |
口座損益 | -20,816円 |
有効証拠金 | 199,184円 |
必要証拠金 | 22,880円 |
維持率 | 870% |
ここまでの検証
1年後にレートが4円下がったという設定で、1年が経過しました。ここでも口座損益はマイナス額が拡大しているのですが、ポジションレートを切り下げてきて低いレートのポジション保有となっているため、維持率は安全圏をキープできています。
結論として
この条件で1年が経過した時点では口座損益は約20,000円のマイナスです。但し、ポジションチェンジでポジションレートを切り下げてきたことと、レートが下がった時にもポジションを買い増ししたため、維持率はわずかな下落で収まっています。
レバレッジにすればほぼ3倍ラインをキープできています。これであれば1年で4円の下落には耐えられそうです。
但し、ここまでレートが下がっている間はスワップポイントを活用しての複利運用は難しいかもしれません。現在のトルコリラのスワップポイントでは年間2円以上レートが下がった場合は、スワップポイントでの複利運用はせずに、証拠金を積み立ていきながらポジションチェンジをして、できるだけ有利なポジション構成になるようにしておくのがベストでしょう。
レートの下落が落ち着けばスワップポイントによる複利効果が発揮されるのですから、その時を待ちましょう。その間にも積み立てによる証拠金はアップしているので、次第に受け取るスワップポイントは増えていきます。